RAF F.E.9

RAF F.E.9

RAF F.E.9

RAF F.E.9

1917年イギリス
単発・複座戦闘偵察機。
全長:8.61m、全幅:12.22m、全備重量:1125kg
エンジン:Hispano-Suiza 200hp、武装:7.7mm機関銃×2、
最高速度:169km/h
Royal Aircraft Factory

FE-2bの後継機種として、イスパノスイザの200馬力エンジンを搭載した複座機。
しかし、1917年の時点でこのタイプの推進式機のコンセプトは完全に時代から取り残されていた。

何故、今さらこの時期に開発されていたのか、ちょっと謎な気もする。
RAF(Royal Aircraft Factory)で3機だけ試作され計画放棄。

Royal Aircraft Factory F.E.9 Britain

R.A.F. FE8

R.A.F. FE8

R.A.F. FE8

R.A.F. FE8

1915年イギリス
単発・単座戦闘機。
全長:7.21m、全幅:9.6m、全備重量:610kg
エンジン:Gnome Monosoupape 100HP、
武装:7.7mm機関銃×1、
最高速度:151km/h

前方同調機銃をまだ持たない英国軍による一連の推進式戦闘機。
ガンバスなど複座のものよりもかなり軽快でシンプルな骨組みとなっている。
だが、すでにこれが配備される頃にはドイツ軍ではアルバトロスD2が登場しているので時代遅れであった。
結局、実戦配備では最後の推進式となった。

R.A.F. FE8 Britain

R.A.F. FE2

R.A.F. FE2

R.A.F. FE2

R.A.F. FE2

1915年イギリス
単発・複座戦闘・爆撃機。
全長:9.83m、全幅:14.56m、全備重量:1378kg
エンジン:Beardmore 160HP、武装:7.7mm機関銃×2-3、
最高速度:150km/h

複座の前席に旋回機銃をそなえ、推進式エンジンのため抜群の前方視界と射界をもつ。
プロペラ同調式機銃をもつフォッカーEシリーズに対抗するための英国軍の回答がこれら一連の推進式戦闘機であった。
FE2の場合は、偵察、戦闘、後には軽爆撃機として広く使われた。

R.A.F. FE2 Britain

ALBATROS C12

ALBATROS C12

ALBATROS C12

アルバトロス C12

1918年ドイツ
単発・複座偵察機。
全長:8.85m、全幅:14.37m、全備重量:1639kg
エンジン:Mercedes D IVa 260HP、武装:7.9mm機銃×2
最高速度:175 km/h

アルバトロスCシリーズの実質最終モデル。
(さらにこれの開発型のC15というのもあるようだが)

高アスペクトの主翼にコンパクト化した戦闘機型ボディーで、流線型の高性能機。
性能的にはC10と変わらないが、ドイツ複座偵察機の中でも最良の機種といわれた。

ALBATROS C.XII Germany

ALBATROS C10

ALBATROS C10

ALBATROS C10

アルバトロス C10

1917年ドイツ
単発・複座偵察機。
全長:9.15m、全幅:14.36m、全備重量:1668kg
エンジン:Mercedes D IVa 260HP、武装:7.9mm機銃×2
最高速度:175 km/h

1917中期から登場した、主力偵察機。
強化されたエンジンの性能強化型。

平面図などで見ると、主翼のアスペクトがだんだん長くなってきている。
300機ぐらい生産されているようだ。

ALBATROS C.X Germany

ALBATROS C9

ALBATROS C9

ALBATROS C9

アルバトロス C9

1917年ドイツ
単発・複座偵察機。
全長:?m、全幅:?m、全備重量:?kg
エンジン:Mercedes D3 160HP、武装:?
最高速度:155 km/h

1917年初期に3機だけ作られたらしい、あまり知られていない機種で、ちょっと謎のプロトモデル。

シリーズの他のモデルと支柱の組み方が変わっている。
また、上翼だけに大きな後退角がついている独特のデザインである。

元来、地上攻撃機のプロトであったようで、フォン・リヒトフォーフェンが個人的な移動用に使っていたという話もある。

ALBATROS C.IX Germany

ALBATROS C7

ALBATROS C7

ALBATROS C7

アルバトロス C7

1916年ドイツ
単発・複座偵察機。
全長:8.7m、全幅:12.78m、全備重量:1550kg
エンジン:Benz Bz IV 200HP、武装:7.9mm機銃×2、
最高速度:170 km/h

トラブルの多かったモデルC5の8気筒エンジンをベンツの6気筒に変更し、洗練されたモデルとなった。
1917にかけて短期の活躍だったようだ。
このモデルだけはあまりアルバトロスらしくなく、上翼の端が張り出していない。

ALBATROS C.VII Germany

ALBATROS C5

ALBATROS C5

ALBATROS C5

アルバトロス C5

1916年ドイツ
単発・複座偵察機。
全長:8.95m、全幅:12.78m、全備重量:1385kg
エンジン:Mercedes D4 220HP、武装:7.9mm機銃×1-2、
最高速度:170 km/h

モデルC3の6気筒エンジンが8気筒にパワーアップし、機体もより流線型に洗練されて400機程度量産された。
ただし、エンジントラブルが多かったようで、必ずしも成功作というわけでもなかったようである。

C3と比べるとこれ以降のモデルでは、尾翼の昇降舵が左右通しのタイプに変更されている。

ALBATROS C.V Germany

ALBATROS C3

ALBATROS C3

ALBATROS C3

アルバトロス C3

1916年ドイツ
単発・複座偵察機。
全長:8m、全幅:11.69m、全備重量:1353kg
エンジン:Mercedes D3 160HP、武装:7.9mm機銃×1-2、
最高速度:140 km/h

アルバトロスB3から発展した実戦モデルで、偵察および100kg程度の爆弾搭載もできた。
C1に比べ機体が小ぶりになり、操縦性・運動性が向上している。

このモデル以降のCシリーズは戦闘機のDシリーズに似たスマートなデザインになってきている。

ALBATROS C.III Germany

ALBATROS C1

ALBATROS C1

ALBATROS C1

アルバトロス C1

1915年ドイツ
単発・複座偵察機。
全長:7.85m、全幅:12.9m、全備重量:1190kg
エンジン:Mercedes D3 160HP、武装:後方機銃×1、
最高速度:140 km/h

アルバトロスB2をエンジン強化し、後方偵察手に機銃を装備した実戦モデル。
偵察機とはいえ、初めて強力な機銃を標準装備したことにより、戦闘機に近い正確の強襲偵察機として活躍した。

もちろん地上攻撃や軽い爆撃などもこなす、大戦初期のオールラウンダーであった。
大ぶりな機体デザインは、ほとんどBシリーズのままである。

ALBATROS C.I Germany

ALBATROS B2A

ALBATROS B2A

ALBATROS B2A

アルバトロス B2A

1914年ドイツ
単発・複座偵察機。
全長:7.63m、全幅:12.96m、全備重量:1078kg
エンジン:Mercedes 100HP、武装:無し、
最高速度:120 km/h

アルバトロスB1をやや小ぶりにした性能向上型。
エンジンも110HPに強化したタイプもあるようだ。
しかし、時代の流れはより速く、性能的についていけなくなった1915年以降は練習機となった。

エルンスト・ハインケルの設計ということである。
このころのアルバトロスは三角の垂直尾翼が特徴的。

ALBATROS B.IIA Germany

ALBATROS B1

ALBATROS B1

ALBATROS B1

アルバトロス B1

1914年ドイツ
単発・複座偵察機。
全長:8.57m、全幅:14.5m、全備重量:1080kg
エンジン:Mercedes 100HP、武装:無し、
最高速度:105 km/h

大戦前から開発されていた、最初期を代表する軍用機。
このころ以前の軍用機は全て偵察機で、専門の戦闘機が出現するのは戦争が始まってからである。

このころはまだドイツ軍偵察機の「C」記号ではなく、複座を総括して表す「B」記号になっている。
これの発展型が後の有名なアルバトロスCシリーズにつながっていく。

ALBATROS B.I Germany

DFW T.28 Floh

DFW T.28 Floh

DFW T.28 Floh

1915年ドイツ
単発・単座戦闘機。
全長:4.5m、全幅:6.2m、全備重量:650kg
エンジン:Mercedes DI 100HP、武装:7.9mm機関銃×1、
最高速度:180km/h
DFW T.28 Floh

第一次大戦期の戦闘機の中でも珍機種No.1ともいえる機体である。

まるでマンボウのような平たい寸詰まりのボディで”Floh”=「ノミ」というあだ名で呼ばれた。
実際、全長4.5mに対して高さが2.3mという胴体のてっぺん、上翼上にコクピットがある。
前につんのめることを考えると、着陸はさぞ恐ろしいことだろう。

1機のみの試作で終わったのは当然という気もするが、このデザインで180kmもの高速を見込んでいた。
後のあの「ポリカルポフ」や「ジービー・レーサー」などを連想させる。

正面から見たエア・インテイクの形から、「笑う中国人」という名もあるようだ。

DFW T.28 Floh Germany

DFW C5

DFW C5

DFW C5

DFW C5

1916年ドイツ
単発・複座偵察機。
全長:7.87m、全幅:13.27m、全備重量:1430kg
エンジン:Benz Bz IV 200HP、武装:7.9mm機関銃×2、爆弾100kg 最高速度:155km/h

アルバトロスのCシリーズと並び、偵察・着弾観測、軽爆撃までこなす多目的機として活躍。
バランスのとれた使い勝手のよい機種として広く使われ評価も高かった。

生産数も多く、大戦中を通して1000機以上が造られた。

DFW C.V Germany

Pfalz Dr1

Pfalz Dr1

Pfalz Dr1

ファルツ Dr1

1917年ドイツ
単発・単座戦闘機。
全長:5.50m、全幅:8.55m、全備重量:705kg
エンジン:Siemens-Halske Sh3 160HP、武装:7.9mm機関銃×2、
最高速度:201km/h

服用である、ファルツ・D7の派生モデルの三葉機。
中翼はたいへん幅細く下翼も細くなっており、主桁が2本+1本+1本らしく翼間支柱がY字型になっている、
下翼が一本桁の幅細い複葉機を「一葉半」と呼ぶ慣例からいうと、「一葉半半」とでもいうパターンか。

また、ジーメンス・ハルスケの強力エンジンで大径のプロペラを備えたため、主脚がたいへん高くなっている。
同じ系統のエンジンを装備した、ジーメンス・シュッケルトに似た印象の獰猛な感じのデザインである。

10機ほど作られたようだが、評価は低かったらしい。

Pfalz Dr.I Germany

Pfalz D12

Pfalz D12

Pfalz D12

ファルツ・D12

1918年ドイツ
単発・単座戦闘機。
全長:6.35m、全幅:9.00m、全備重量:897kg
エンジン:Mercedes D3a 180HP、武装:7.9mm機関銃×2、
最高速度:170km/h

大戦最後期に登場した主力戦闘機だが、性能は同時期のフォッカーD7の方が高かったようだ。
ただし急降下などでの剛性・耐久性はフォッカーよりも優れていたようである。
同時期のスパッドなどの好敵手と言われる。

エンジンが変更されたためか、D3などとは全く違う印象の機体だ。
むしろD7に似た四角いカウルで、優美というより無骨なイメージ。
ラジエーターグリルが大きくなったということなのだろうか。

Pfalz D.XII Germany

Pfalz D3

Pfalz D3

Pfalz D3

ファルツ・D3

1917年ドイツ
単発・単座戦闘機。
全長:6.95m、全幅:9.40m、全備重量:905kg
エンジン:Mercedes D3 160HP、武装:7.9mm機関銃×2、
最高速度:169km/h

大戦中期の中堅主力戦闘機で、速度は遅いが機体が頑丈で急降下攻撃に優れていたとされる。
ただし、あまり小回りはきかなかったようなので、いわゆる一撃離脱の典型だったのだろう。

この機体もアルバトロスをさらにスマートにしたような完全に円筒状のスリムボディで美しい。
アルバトロスと同じく当時としては先進的なセミ・モノコック構造である。
エンジンもアルバトロスと同じメルセデスの水冷直列6気筒で、航続力も長い。

Pfalz D.III Germany

Pfalz E2

Pfalz E2

Pfalz E2

ファルツ E2

1915年ドイツ
単発・単座戦闘機。
全長:6.45m、全幅:10.2m、全備重量:572kg
エンジン:Oberursel U1 100HP、武装:7.9mm機関銃×1、
最高速度:151km/h

ファルツE1の改良版。
エンジン出力が強化され機体がやや大きいがごく少数生産らしい。

この機体は白の塗装に黒の縁取りという、妙に目立つ珍しいカラーリング。
WW1では迷彩もあるが、初期には逆にこういう目立つ塗装も多い。

Pfalz E.II Germany

NAGLO D2

NAGLO D2

NAGLO D2

ナグロ D2

1918年ドイツ
単発・単座戦闘機。
全長:?m、全幅:9.0m、全備重量:914kg
エンジン:Mercedes 160HP、武装:7.9mm機関銃×2、
最高速度:?

ソッピース・トリプレーンに続きフォッカーDr.1と三葉機の上昇性能と小回りが受けてドイツ機の三葉ブームがあった。

アルバトロスやその他既存の複葉機を三葉にしたものが多く試作されたが、これは少し遅い時期に試作された四葉機。
正確には三葉半というべきで、車輪の後ろに小さな翼を一枚もっている。
アルバトロスを無理やり改造したような感じのする機体である。

Nagloというのもかなりマイナーなメーカーのようで、この試作機一種しか寡聞にして知らない。

NAGLO D.II Germany 4葉

Aviatik D6

Aviatik D6

Aviatik D6

アヴィアチック・D6

1918年ドイツ
単発・単座戦闘機。
全長:6.10m、全幅:9.66m、全備重量:920kg
エンジン:Bentz Bz.3b 195HP、武装:7.9mm機関銃×2、
最高速度:192km/h

これまたアルバトロスをややごつくしたような雰囲気のモデル。
水冷V型8気筒エンジンを搭載。
詳しい資料が無いのでよく判らないが、大戦後期の大出力・高速機のようである。

Aviatik D.VI Germany

Aviatik C1

Aviatik C1

Aviatik C1

アヴィアティック C1

1915年ドイツ
単発・複座偵察機
全長:7.9m、全幅:12.5m、全備重量:1242kg
エンジン:Mercedes D II 160HP、
最高速度:142km/h、武装:7.8mm機銃×1

アヴィアティックBシリーズから発展した武装偵察機で、初期モデルは偵察員が前でパイロットが後ろという配列だった。
どうしてそうなったのかよく判らないが後期には普通にパイロットが前という配置に変わったようである。
この時期としてはそれなりに空戦能力もあったようで、英国戦闘機と戦闘して撃墜した実績をもつ。

Aviatik C.I Germany

Pfalz E1

Pfalz E1

Pfalz E1

ファルツ E1

1915年ドイツ
単発・単座戦闘機。
全長:6.3m、全幅:9.26m、全備重量:535kg
エンジン:Oberursel 80HP、武装:7.9mm機関銃×1
最高速度:140km/h

ファルツがライセンス生産していた、フランスのモラン・ソルニエHから作られた、一種のコピー機。
大戦初期のドイツ機はまだ他国のコピーが多かったようである。

アインデッカー(単葉)機ということでフォッカーE1にもよく似ているし、エンジンも同じ。
だが、性能はこちらの方が低かったようで数は少ない。
いかにもドイツ機らしい、ローゼンジ・カモフラージュの塗装。

Pfalz E.I Germany

FOKKER Dr.1

FOKKER Dr.1

FOKKER Dr.1

フォッカー・Dr.1

1917年ドイツ
単発・単座戦闘機。
全長:5.77m、全幅:7.19m、全備重量:586kg
エンジン:Oberursel UR2 110HP、武装:7.9mm機関銃×2、
最高速度:185km/h

第一次大戦の戦闘機といえば、まず思い浮かぶイメージがこの三枚羽根の優雅なスタイルではないだろうか。
特にこの、撃墜王・フォン・リヒトホーフェンの愛機として知られる機体は、戦争というシリアスかつ無惨な舞台にあって まるでサーカスか遊園地のような真っ赤な陽気なスタイルで、現代文明がまだのどかだった時代を感じさせる。
といっても、もちろんオリーブグリーンの迷彩のものもスタンダードなカラーである。

サーカスのイメージで言う訳ではないが、このモデルは運動性が軽快で上昇力にも優れ、格闘戦に有利な機体だったようだ。
たしかに羽根を3枚にした分翼長も短く、いかにも小回りがききそうである。
また、翼の支柱もI型のシンプルなものでワイヤー張りもなくすっきりしている。

このDr.1をはじめとしてこの当時よく使われる、空冷回転星型エンジンというのは、プロペラとともにエンジンそのものも 回転するメカのようだが、よくそんな回転速度で飛行機が飛ぶもんだと、いつも半分不思議でならない。

Fokker Dr.I Germany

FOKKER D8

FOKKER D8

FOKKER D8

フォッカー・D8

1918年ドイツ
単発・単座戦闘機。
全長:5.86m、全幅:8.34m、全備重量:605kg
エンジン:Oberursel U2 110HP、武装:7.9mm機関銃×2、
最高速度:204km/h

高翼型の主翼が何だかとってつけたような感じの機体だが、実際にフォッカーDr.1の3枚羽根を改造して単葉にしたモデル。
エンジンなどは基本的に同じようだが、最高速度、上昇力のデータが増しているのは主翼の抵抗が減ったためだろうか。
下方視界は間違いなく最高だろうから、地上攻撃や接近戦にはたいへん有利と思われる。

それにしても、この機体といい、DR.1やその他Eシリーズといい、フォッカーのこれらの垂直尾翼の丸い形はデザイン以外の意味があったのだろうか?兵器としての生産性を考えればもっと作りやすい四角とか三角とかにすれば良いだろうに、と思っていたが、骨組みを見ると鉄パイプをぐるっと曲げた枠に羽布を張っていたのだった。

Fokker D.VIII Germany