マン&グリマー M.1
1915年 イギリス
単発・複座偵察機。
全長:8.05m、全幅:10.59m、全備重量:1270kg
エンジン:Anzani 150hp
武装:ルイス機銃x1
最高速度:137km/h
戦闘機の前方射界を確保したいための試みは、いろいろなアイデアで行われてきたが、これもそのひとつ。
機首に搭載された星型空冷エンジンは普通だが、よく見るとプロペラが無い。
プロペラは主翼の直後の両側に推進式で置かれ、チェーン駆動で回すようになっている。
これによって、機首にはエンジンはあってもプロペラが無いので好きなように射撃ができるという寸法。
当然のことながらチェーンやギアやシャフトなどの伝達系のロスとメンテのややこしさは、様々な試行錯誤でもなかなか解決できず、試験飛行中のギアボックスの破損などで頓挫してしまったようだ。
フォッカーの同調機銃を恐れるあまりの苦し紛れに走った、Spad SA2と並ぶ怪作機といえよう。
Mann & Grimmer M.1