1919年ドイツ
単発・単座戦闘機。
全長:6.5m、全幅:9.37m、全備重量:710kg
エンジン:ジーメンス・ハルスケ Sh IIIa 160HP、武装:?
最高速度:220km/h
ジーメンス-シュッケルト D6
1919年に2機のプロトタイプが造られた、パラソル翼のスマートな戦闘機。
終戦により生産はされなかった。
胴体下に落下式燃料タンクを備えている。
Siemens-Schuckert D.VI Germany
1919年ドイツ
単発・単座戦闘機。
全長:6.5m、全幅:9.37m、全備重量:710kg
エンジン:ジーメンス・ハルスケ Sh IIIa 160HP、武装:?
最高速度:220km/h
ジーメンス-シュッケルト D6
1919年に2機のプロトタイプが造られた、パラソル翼のスマートな戦闘機。
終戦により生産はされなかった。
胴体下に落下式燃料タンクを備えている。
Siemens-Schuckert D.VI Germany
ジーメンス・シュケルト D3
1918年ドイツ
単発・単座戦闘機。
全長:5.7m、全幅:8.43m、全備重量:725kg
エンジン:Siemens-Halske Sh.3 160HP、武装:7.9mm機銃×2
最高速度:180km/h
画期的なトルク減殺エンジンを実用化したD2を改良して量産配備型にしたD3だが、強大な上昇性能をもつかわりにエンジンが過熱する欠陥が発覚してしまった。
この写真のようにフルカバーされたカウリングは後に下部を切り取られ、さらに改良型エンジンSh.3aに換装してD4型へと続くのだが、もうすでにドイツ軍は終局に向かっていた。
ブルドッグのように寧猛な、いかにも精強なシルエットの機体である。
SIEMENS-SCHUCKERT D.III Germany
ジーメンス・シュケルト D2
1917年ドイツ
単発・単座戦闘機。
全長:、全幅:、全備重量:不明
エンジン:Siemens-Halske Sh.3 160HP、
最高速度:不明
半モノコック構造の円筒形胴体を備えた機体。
次に続くD3のプロトタイプとして翼の違う機体が6機作られた。
最大の特徴は、強力なジーメンス・ハルスケエンジン。
この当時の星型エンジンは、シリンダーヘッドなどの本体がプロペラと一緒に回る「ロータリー式」だが、この方式の最大の欠点はエンジンが大型・強力になるほど回転トルクの機体に及ぼす悪影響が深刻になってしまうことである。
ジーメンスのこのエンジンは、ギアを介してエンジンとプロペラを逆方向に回転させトルクを打ち消す方式を実用化している。
それにより優れた上昇性能を発揮でき、D3、D4の開発へと続いたのである。
SIEMENS-SCHUCKERT D.II Germany
サブラトニク SF4 Dr
1917年ドイツ
単発・単座戦闘・偵察機。
全長:8.33m 全幅:9.25m、全備重量:1070kg
エンジン:Benz Bz III 150HP、武装:7.8mm機銃×1
最高速度:158km/h
試作水上戦闘機で、複葉と3葉がそれぞれプロトタイプとして作られた。
写真ではなかなかスマートなデザインだが、性能的には不作だったようで生産はされていない。
とはいっても、兄弟機種のSF2やSF5などは、同様デザインの複葉機で、偵察機や練習機としてドイツ海軍で使われている。
どこの国でも3葉機の試作機は多いが成功例は意外と少ないのだが、水上機ではなおさらなのかもしれない。
Sablatnig SF4 Dr Germany
コンドル D6
1918年ドイツ
単発・単座戦闘機。
全長:5.8、全幅:8.25m、全備重量:645kg
エンジン:Oberursel Ur III 145HP、武装:7.9mm機銃×2
最高速度:170km/h
Kondor D6
複葉機やパラソル翼の欠点である、上方視界の悪さを解決するために、上翼の中央部を無くしてしまいセパレートにするという強引な手段をとったモデル。
たしかに視界は良くなったが当然低下する強度とかえって増大した抗力とのバランスがうまくいかなかったらしい。
1機だけ作られた試作機。
Kondor D.VI Germany
コンドル E3
1918年ドイツ
単発・単座戦闘機。
全長:5.5、全幅:9.0m、全備重量:640kg
エンジン:Goebel Goe III 160HP、武装:?
最高速度:190km/h
フォッカーE5に触発されて開発された、パラソル単葉でワイヤー無しのモダンなモデル。
フォッカーよりも頑丈な翼をもち、飛行性能も高いものだったようだが、終戦前に完成したのは8-10機程度とみられる。
写真で見ても非常に厚い頑丈そうな翼である。
Kondor E.III Germany
1918年ドイツ
単発・複座偵察機。
全長:5.90m、全幅:9.46m、全備重量:?
エンジン:Siemens-Halske Sh III 160HP、武装:?
最高速度:?
ローランド D16
詳細は不明だが、1918中期以降に作られたプロトタイプ。
エンジン違い(Goebels)の170HPのモデルもあったようである。
この時期の新鋭機は各国とも、次第にパラソル翼のものが多くなってくる。
そろそろ時代は複葉から脱し始めてきたのかもしれない。
Roland D.XVI Germany
ローランド・D4
1917年ドイツ
単発・単座戦闘機。
全長:7.32m、全幅:9.45m、全備重量:1208kg
エンジン:Mercedes D3 160HP、武装:7.9mm機関銃×2、
最高速度:155km/h
ローランドの特徴的なモノコック胴体を使った三葉機だが、中翼、下翼の配置が何だか不自然に感じる。
上翼は普通の位置だが下翼が車輪のすぐ上にあるのが変な感じなのかと思う。
1機だけしか造られなかった試作機のようだが、スペックを見ると妙に重いのが気になる。
どう見ても三葉機の利点である小回りや軽快性を感じにくいスペックになっている。
多分失敗作だったのではないだろうか。
Roland D.IV Germany
ユンカース E2(J2)
1916年ドイツ
単発・単座戦闘機。
全長:7.3m、全幅:11.00m、全備重量:865kg
エンジン:Mercedes D2 120HP、武装:-
最高速度:170km/h
J-1(E1)の試験飛行がとりあえず成功したので、引き続き開発された単座機。
片持ち式低翼の分厚い主翼や全体のスタイルも、この時期の機体としてはたいへん洗練されているが、いかんせん鉄板による全金属機なので重く、上昇性能が悪いというのが最大の欠点であった。
1機目の試作に続いて作られた5機では、エンジンを160HPのD3に強化し、主翼をやや大きくしたものの、かえって重量が1トン以上に増加してペイロードも減ってしまった。
試験飛行で墜落事故を起こし、パイロットが死んでしまった。
Junkers E2(J2) Germany
ユンカース E1(J1)
1915年ドイツ
単発・複座戦闘機。
全長:8.62m、全幅:12.95m、全備重量:1080kg
エンジン:Mercedes D2 120HP、武装:?
最高速度:170km/h
世界初の実用全金属機として有名なユンカースの最初の試作機。
0.2mmの鉄板で作られ、支柱や張線無しの片持ち主翼も非常に先進的。
流石に写真で見ると中翼の翼の付け根が異様に太い。
試験飛行で170km/hと、この時期の飛行機としてはたいへん高速を記録したが、逆に旋回性能は全く悪く、また重すぎて上昇性能も悪かった。
この時期の戦闘機としてはこの2つの性能が悪いのは致命的で、開発は中止され次のモデルに移行していった。
このモデルがユンカースで言う「J1」だが、後の実用地上攻撃機「J4」も軍用名称は「J1」と称される。
この最初の「J1」は、軍の呼称では「E1」と言われている。
ユンカースの場合、このへんがややこしいので注意が必要。
Junkers E1(J1) Germany
L.V.G. D3
1917年ドイツ
単発・単座戦闘機。
全長:7.53m、全幅:10.0m、全備重量:1028kg
エンジン:NAG C3 185HP、武装:7.9mm機関銃×2、
最高速度:175km/h
アルバトロスのライセンスのセミモノコックボディを採用したL.V.G D10から続く系列のモデル。
イタリーのSVAのように翼間支柱がW型にトラス構造のようになっているのが特徴的。
しかし、大きく重すぎるということで採用されず、試作1機のみ。
たしかに支柱だけはやたら頑丈そうである。
張り線を無くそうとしたのだろうか。
L.V.G. D.III Germany
陸軍制式2号
1917年日本
単発・複座試作機。
全長:?、全幅:?、全備重量:?
エンジン:メルセデス・ダイムラー 100HP、武装:不明、
最高速度:?
制式1号に続いて、臨時軍用気球研究会が高速実験機として試作。
やはりアルバトロス的なデザインの機体。
しかし、またもエンジントラブルにより墜落事故を起こし、テストを行なっていた坂本中尉は殉職した。
機体の欠陥でなくエンジントラブルで致命的墜落をするということは、やはり当時のレベルとしては過大な翼面荷重をもっていたのだろう。
制式2号 Japan
会式7号駆逐機
1917年日本
単発・単座戦闘機。
エンジン:カーチス 90HP、武装:不明、
最高速度:不明
日本で初めて試作された国産戦闘機。
日本の航空発祥の地、埼玉県所沢で作られた。
フランスより購入した、モーリス・ファルマンが原型の、まさに黎明期の機体である。
エンジンは水冷V8気筒90馬力。
原型のファルマンをフランスより持ち帰り、開発とテストにあたってきた陸軍の沢田中尉はこの機のテスト飛行中に墜落、殉職した。
会式7号 Japan
会式3号
1912年日本
単発・複座実験機。
全長:11m、全幅:11m、全備重量:?
エンジン:アンザニ 6気筒 60HP、武装:無し、
最高速度:?
臨時軍用気球研究会の「会式」シリーズ第3号。
基本的には2型とほぼ同じだが、途中からエンジンを換装強化している。
大正元年の陸軍特別大演習に参加。
所沢飛行場から東京間の往復飛行にも成功した。
会式3号 Japan
会式2号
1912年日本
単発・複座実験機。
全長:11m、全幅:11m、全備重量:550kg
エンジン:グノーム7気筒 50HP、武装:無し、
最高速度:72km/h
1号機の成功を受けて、臨時軍用気球研究会では翌年2号機を製作。
これも徳川大尉の設計によるもので、脚や尾翼などに改良が加えられている。
所沢飛行場から代々木練兵場まで飛行し、東京都心の周回飛行にも成功した。
会式2号 Japan
会式1号
1911年日本
単発・単座実験機。
全長:11m、全幅:11m、全備重量:550kg
エンジン:グノーム7気筒 50HP、武装:無し、
最高速度:72km/h
日本では徳川大尉の初飛行から1年も経っていない早さで、明治44年に記念すべき日本初の国産1号軍用機を完成させた。
徳川大尉による設計で、ファルマンをベースにしながらも独自の改良設計を加えられている。
「会式」とは、「臨時軍用気球研究会」オリジナルという意味で、この1号から始まり7号まで製作される。
所沢の飛行場で製作・実験されていた。
現在、所沢の航空発祥記念館にレプリカが展示されている。
会式1号 Japan
トルペド・オルコフスキー
1917年ロシア
単発・複座戦闘機。
全長:?、全幅:?、全備重量:?
エンジン:Le Rhone 9J 110HP、武装:?
最高速度:?
1917年にアナトラの工場で1機だけ作られた、木製モノコックの機体。
デザインはスマートでユニークなものだったが戦闘機としては失敗作だったようで、練習機として使われた。
ボディーの形から、torpedo(魚雷)と呼ばれたのではないだろうか。
オルコフスキーは製作者だから、正式な型番は無いのだろう。
Torpedo Olkhovskij Russia
シコルスキー S11
1913年ロシア
単発・複座偵察機。
全長:7.6m、全幅:11.6m、全備重量:1005kg
エンジン:Gnome 100HP、武装:?
最高速度:102km/h
最初のプライウッド製単葉機で重すぎたS-6を、コンパクトに軽量化したモデル。
操縦士とオブザーバーは横に並列して座る複座形式。
1913年の偵察機としては2位の性能を発揮していたが、結局量産はされなかった。
Sikorsky S11 RUSSIA
ニールセン&ウィンザー Aa
1917年 デンマーク
単発・単座戦闘機。
全長:6.6m、全幅:7.7m、全備重量:550kg
エンジン:Thulin 90HP、武装:8mm機関銃×1
最高速度:150km/h
デンマークという国も、小国で農業国、大戦中も中立国ということで、仏、英、独の機体を使っているが、これは数少ない自前の設計による戦闘機。
ニューポールの胴を伸ばしたような形で、合計6機が供給されたが、エンジンがチューリンの80HPと非力であったためかあまり役には立っていないようだ。
実際に現場で使われたか疑わしい。
兄弟モデルの”Ab”は複座にしたタイプ、”Ac”はフロートを付けて水上機にしたタイプで、それぞれ1機づつ試作されている。
Nielsen & Winther Aa Denmark
アルバトロス D11
1918年ドイツ
単発・単座戦闘機。
全長:5.58m、全幅:8.0m、全備重量:723g
エンジン:Siemens-Halske 160HP、武装:7.9mm機関銃×2、
最高速度:190km/h
アルバトロスのDシリーズの中でも異端的なモデル。
水冷エンジンのアルバトロスの中にあって珍しい空冷ロータリーエンジンは、ジーメンス・ハルスケだから、 ジーメンス・シュッケルトと同じである。
そのため、ジーメンス・シュケルトとそっくりなブルドッグのような風貌になっている。
機体は軽く小型で、翼間支柱はシンプルなI型のものとなっている。
2機しか作られなかった大戦末期の試作モデルのようである。
Albatros D.XI Germany
アルバトロス・D1
1916年ドイツ
単発・単座戦闘機。
全長:7.3m、全幅:8.6m、全備重量:888kg
エンジン:Mercedes D3 160HP、武装:7.9mm機関銃×2、
最高速度:164km/h
その登場と実戦配備で連合軍を痛打した、アルバトロスDシリーズのプロトタイプ。
上翼が高い位置にあることによる視界の悪さが指摘され、急遽改良されたD2がメインとなったが、D1も並行して投入された。
D1はまだアルバトロス独特の優雅な翼端ではなく角張っている。
また、このプロトは特に全体が角張っているようである。
ALBATROS D.I Germany
RAF N.E.1(F.E.12)
1917年 イギリス
単発・複座戦闘機
全長:9.19m、全幅:14.57m、重量:1336kg
エンジン:イスパノスイザ 200hp、武装:7.7mm機関銃×2、
最高速度:153km/h
RAF N.E.1
Royal Aircraft Factoryで、FE9をベースに夜間戦闘機として開発されたモデル。
夜間戦闘専門機を開発するというのは当時としては先進的な野心的発想であった。
しかし、ベースとなった推進式のFE9自体がすでに時代遅れの旧式となっていたので成功しなかった。
6機のみの試作に終わっている。
別名 F.E.12
RAF N.E.1 Britain
RAF F.E.9
1917年イギリス
単発・複座戦闘偵察機。
全長:8.61m、全幅:12.22m、全備重量:1125kg
エンジン:Hispano-Suiza 200hp、武装:7.7mm機関銃×2、
最高速度:169km/h
Royal Aircraft Factory
FE-2bの後継機種として、イスパノスイザの200馬力エンジンを搭載した複座機。
しかし、1917年の時点でこのタイプの推進式機のコンセプトは完全に時代から取り残されていた。
何故、今さらこの時期に開発されていたのか、ちょっと謎な気もする。
RAF(Royal Aircraft Factory)で3機だけ試作され計画放棄。
Royal Aircraft Factory F.E.9 Britain
アルバトロス C9
1917年ドイツ
単発・複座偵察機。
全長:?m、全幅:?m、全備重量:?kg
エンジン:Mercedes D3 160HP、武装:?
最高速度:155 km/h
1917年初期に3機だけ作られたらしい、あまり知られていない機種で、ちょっと謎のプロトモデル。
シリーズの他のモデルと支柱の組み方が変わっている。
また、上翼だけに大きな後退角がついている独特のデザインである。
元来、地上攻撃機のプロトであったようで、フォン・リヒトフォーフェンが個人的な移動用に使っていたという話もある。
ALBATROS C.IX Germany