THULIN D

THULIN D

THULIN D

チューリン D

1918年 フィンランド
単発・複座偵察機。
全長:6.5m、全幅:11m、全備重量:635kg
エンジン:Thulin A 95HP、武装:?
最高速度:115km/h

フィンランド初めての軍用機となったチューリンDは、スウェーデンのチューリンによるモラン・ソルニエLのライセンス生産機。
その1機が1918年にフィンランドに寄贈されたものである。
従って1918年という時期の割には旧式な感じは否めない。

この機体のレプリカは今もフィンランドの航空博物館に展示されていて、フィンランドでは有名なようである。
日本でいえば徳川大尉のアンリ・ファルマンみたいなものか。

THULIN D Finland

Hafeli DH-3

Hafeli DH-3

Hafeli DH-3

ハフェリ DH-3

1917年スイス
単発・複座偵察機。
全長:7.9m、全幅:7.95m、全備重量:1110kg
エンジン:Hispano-Suiza HS-41 150HP、武装:機関銃×1、
最高速度:145km/h

スイスは第一次大戦においても武装中立国だったが、戦闘機はフランス製かドイツ製が多かったようだ。
その中でも少ない例のオリジナル戦闘機がこのモデル。

ウッドボディーの機体で、162機生産されたとされているのでかなりの主力機種といえそうである。
偵察機および練習機としても使われた多目的軍用機。

Hafeli DH-3 Swiss

Brandenburg W12

Brandenburg W12

Brandenburg W12

ブランデンブルグ W.12

1917年ドイツ
単発・複座水上戦闘・偵察機
全長:9.6m、全幅:11.2m、全備重量:1454kg
エンジン:Mercedes D III 160HP、
最高速度:160km/h、武装:7.9mm機銃×2-3

高性能をもつ、水上偵察・戦闘機。
垂直尾翼が胴体の下側につく独特の形態で、まるで舟のラダーのようだが、水面に接しないように胴体を反り上がらせている。
垂直安定板が上に出ていないので、後部座席の射手の射界はたいへん広い。

複座水上機としてはたいへん操縦性能が高く、単座戦闘機とも渡り合うことができたという。

Brandenburg W12 Germany

Bristol F.2

Bristol F.2

Bristol F.2

ブリストル F2

1917年 イギリス
単発・複座戦闘機。
全長:7.87m、全幅:11.96m、全備重量:1474kg
エンジン:ロールスロイス・ファルコン3 275HP、武装:7.7mm機関銃×2~3、
最高速度:198km/h

英国を代表する複座・多目的戦闘機。
強力なロールスロイスエンジンを搭載し、優れた性能で成功した主力機種となった。

機首部分はスパッドなどと同様円形のラジエーターを備え、ちょっと見に空冷エンジンのような円筒形。
駄作だったRAF・BEシリーズにとって代わる複座多用途戦闘機の成功作となり、改良された後期モデルのb型が主流生産機種となっている。

総生産数5,300以上で、英国以外にも多くの地域に輸出され、大戦後も長く使われている。

Bristol F.2 Britain

RAF BE2

RAF BE2

RAF BE2

RAF BE2

1913年イギリス
単発・複座偵察・軽爆撃機
全長:9 m、全幅:10.68m、全備重量:1,600kg
エンジン:Renault 70HP、武装:無し(後期型:7.7mm機関銃×1-2)
最高速度:112km/h
RAF BE2

原型が1912年に初飛行した古典機だが、開戦時には英国航空戦力の中心だった機種。
初期モデルは構造的に弱く機銃搭載ができない偵察機兼手投げ爆撃機。

1914年には構造を強化して機銃を搭載したc型が登場するが、何としても基本設計が古いモデルであった。
1915には、「フォッカーのまぐさ」とまで言われるほどの大損害を出すことになる。

写真で見ても、転覆防止橇を備えたいかにも古い感じのデザインである。

RAF BE2 Britain

RAF N.E.1(F.E.12)

RAF N.E.1(F.E.12)

RAF N.E.1(F.E.12)

RAF N.E.1(F.E.12)

1917年 イギリス
単発・複座戦闘機
全長:9.19m、全幅:14.57m、重量:1336kg
エンジン:イスパノスイザ 200hp、武装:7.7mm機関銃×2、
最高速度:153km/h
RAF N.E.1

Royal Aircraft Factoryで、FE9をベースに夜間戦闘機として開発されたモデル。
夜間戦闘専門機を開発するというのは当時としては先進的な野心的発想であった。
しかし、ベースとなった推進式のFE9自体がすでに時代遅れの旧式となっていたので成功しなかった。

6機のみの試作に終わっている。
別名 F.E.12

RAF N.E.1 Britain

RAF F.E.9

RAF F.E.9

RAF F.E.9

RAF F.E.9

1917年イギリス
単発・複座戦闘偵察機。
全長:8.61m、全幅:12.22m、全備重量:1125kg
エンジン:Hispano-Suiza 200hp、武装:7.7mm機関銃×2、
最高速度:169km/h
Royal Aircraft Factory

FE-2bの後継機種として、イスパノスイザの200馬力エンジンを搭載した複座機。
しかし、1917年の時点でこのタイプの推進式機のコンセプトは完全に時代から取り残されていた。

何故、今さらこの時期に開発されていたのか、ちょっと謎な気もする。
RAF(Royal Aircraft Factory)で3機だけ試作され計画放棄。

Royal Aircraft Factory F.E.9 Britain

R.A.F. FE2

R.A.F. FE2

R.A.F. FE2

R.A.F. FE2

1915年イギリス
単発・複座戦闘・爆撃機。
全長:9.83m、全幅:14.56m、全備重量:1378kg
エンジン:Beardmore 160HP、武装:7.7mm機関銃×2-3、
最高速度:150km/h

複座の前席に旋回機銃をそなえ、推進式エンジンのため抜群の前方視界と射界をもつ。
プロペラ同調式機銃をもつフォッカーEシリーズに対抗するための英国軍の回答がこれら一連の推進式戦闘機であった。
FE2の場合は、偵察、戦闘、後には軽爆撃機として広く使われた。

R.A.F. FE2 Britain

ALBATROS C12

ALBATROS C12

ALBATROS C12

アルバトロス C12

1918年ドイツ
単発・複座偵察機。
全長:8.85m、全幅:14.37m、全備重量:1639kg
エンジン:Mercedes D IVa 260HP、武装:7.9mm機銃×2
最高速度:175 km/h

アルバトロスCシリーズの実質最終モデル。
(さらにこれの開発型のC15というのもあるようだが)

高アスペクトの主翼にコンパクト化した戦闘機型ボディーで、流線型の高性能機。
性能的にはC10と変わらないが、ドイツ複座偵察機の中でも最良の機種といわれた。

ALBATROS C.XII Germany

ALBATROS C10

ALBATROS C10

ALBATROS C10

アルバトロス C10

1917年ドイツ
単発・複座偵察機。
全長:9.15m、全幅:14.36m、全備重量:1668kg
エンジン:Mercedes D IVa 260HP、武装:7.9mm機銃×2
最高速度:175 km/h

1917中期から登場した、主力偵察機。
強化されたエンジンの性能強化型。

平面図などで見ると、主翼のアスペクトがだんだん長くなってきている。
300機ぐらい生産されているようだ。

ALBATROS C.X Germany

ALBATROS C9

ALBATROS C9

ALBATROS C9

アルバトロス C9

1917年ドイツ
単発・複座偵察機。
全長:?m、全幅:?m、全備重量:?kg
エンジン:Mercedes D3 160HP、武装:?
最高速度:155 km/h

1917年初期に3機だけ作られたらしい、あまり知られていない機種で、ちょっと謎のプロトモデル。

シリーズの他のモデルと支柱の組み方が変わっている。
また、上翼だけに大きな後退角がついている独特のデザインである。

元来、地上攻撃機のプロトであったようで、フォン・リヒトフォーフェンが個人的な移動用に使っていたという話もある。

ALBATROS C.IX Germany

ALBATROS C7

ALBATROS C7

ALBATROS C7

アルバトロス C7

1916年ドイツ
単発・複座偵察機。
全長:8.7m、全幅:12.78m、全備重量:1550kg
エンジン:Benz Bz IV 200HP、武装:7.9mm機銃×2、
最高速度:170 km/h

トラブルの多かったモデルC5の8気筒エンジンをベンツの6気筒に変更し、洗練されたモデルとなった。
1917にかけて短期の活躍だったようだ。
このモデルだけはあまりアルバトロスらしくなく、上翼の端が張り出していない。

ALBATROS C.VII Germany

ALBATROS C5

ALBATROS C5

ALBATROS C5

アルバトロス C5

1916年ドイツ
単発・複座偵察機。
全長:8.95m、全幅:12.78m、全備重量:1385kg
エンジン:Mercedes D4 220HP、武装:7.9mm機銃×1-2、
最高速度:170 km/h

モデルC3の6気筒エンジンが8気筒にパワーアップし、機体もより流線型に洗練されて400機程度量産された。
ただし、エンジントラブルが多かったようで、必ずしも成功作というわけでもなかったようである。

C3と比べるとこれ以降のモデルでは、尾翼の昇降舵が左右通しのタイプに変更されている。

ALBATROS C.V Germany

ALBATROS C3

ALBATROS C3

ALBATROS C3

アルバトロス C3

1916年ドイツ
単発・複座偵察機。
全長:8m、全幅:11.69m、全備重量:1353kg
エンジン:Mercedes D3 160HP、武装:7.9mm機銃×1-2、
最高速度:140 km/h

アルバトロスB3から発展した実戦モデルで、偵察および100kg程度の爆弾搭載もできた。
C1に比べ機体が小ぶりになり、操縦性・運動性が向上している。

このモデル以降のCシリーズは戦闘機のDシリーズに似たスマートなデザインになってきている。

ALBATROS C.III Germany

ALBATROS C1

ALBATROS C1

ALBATROS C1

アルバトロス C1

1915年ドイツ
単発・複座偵察機。
全長:7.85m、全幅:12.9m、全備重量:1190kg
エンジン:Mercedes D3 160HP、武装:後方機銃×1、
最高速度:140 km/h

アルバトロスB2をエンジン強化し、後方偵察手に機銃を装備した実戦モデル。
偵察機とはいえ、初めて強力な機銃を標準装備したことにより、戦闘機に近い正確の強襲偵察機として活躍した。

もちろん地上攻撃や軽い爆撃などもこなす、大戦初期のオールラウンダーであった。
大ぶりな機体デザインは、ほとんどBシリーズのままである。

ALBATROS C.I Germany

ALBATROS B2A

ALBATROS B2A

ALBATROS B2A

アルバトロス B2A

1914年ドイツ
単発・複座偵察機。
全長:7.63m、全幅:12.96m、全備重量:1078kg
エンジン:Mercedes 100HP、武装:無し、
最高速度:120 km/h

アルバトロスB1をやや小ぶりにした性能向上型。
エンジンも110HPに強化したタイプもあるようだ。
しかし、時代の流れはより速く、性能的についていけなくなった1915年以降は練習機となった。

エルンスト・ハインケルの設計ということである。
このころのアルバトロスは三角の垂直尾翼が特徴的。

ALBATROS B.IIA Germany

ALBATROS B1

ALBATROS B1

ALBATROS B1

アルバトロス B1

1914年ドイツ
単発・複座偵察機。
全長:8.57m、全幅:14.5m、全備重量:1080kg
エンジン:Mercedes 100HP、武装:無し、
最高速度:105 km/h

大戦前から開発されていた、最初期を代表する軍用機。
このころ以前の軍用機は全て偵察機で、専門の戦闘機が出現するのは戦争が始まってからである。

このころはまだドイツ軍偵察機の「C」記号ではなく、複座を総括して表す「B」記号になっている。
これの発展型が後の有名なアルバトロスCシリーズにつながっていく。

ALBATROS B.I Germany

DFW C5

DFW C5

DFW C5

DFW C5

1916年ドイツ
単発・複座偵察機。
全長:7.87m、全幅:13.27m、全備重量:1430kg
エンジン:Benz Bz IV 200HP、武装:7.9mm機関銃×2、爆弾100kg 最高速度:155km/h

アルバトロスのCシリーズと並び、偵察・着弾観測、軽爆撃までこなす多目的機として活躍。
バランスのとれた使い勝手のよい機種として広く使われ評価も高かった。

生産数も多く、大戦中を通して1000機以上が造られた。

DFW C.V Germany

Aviatik C1

Aviatik C1

Aviatik C1

アヴィアティック C1

1915年ドイツ
単発・複座偵察機
全長:7.9m、全幅:12.5m、全備重量:1242kg
エンジン:Mercedes D II 160HP、
最高速度:142km/h、武装:7.8mm機銃×1

アヴィアティックBシリーズから発展した武装偵察機で、初期モデルは偵察員が前でパイロットが後ろという配列だった。
どうしてそうなったのかよく判らないが後期には普通にパイロットが前という配置に変わったようである。
この時期としてはそれなりに空戦能力もあったようで、英国戦闘機と戦闘して撃墜した実績をもつ。

Aviatik C.I Germany

Rumpler Etrich Taube

Rumpler Etrich Taube

Rumpler Etrich Taube

エトリッヒ=ルンプラー ”タウベ”

1914年ドイツ
単発・複座偵察機。
全長:10.0m、全幅:14.5m、全備重量:1,086kg
エンジン:Mercedes D.I 100HP、
最高速度:96km/h

“タウベ”はドイツ語で鳩のこと。
オーストリーのエトリッヒが考案した鳩の形のこの機体は、黎明期の航空機の面影を多く備えたモデルだが、オーストリー・ハンガリー帝国とドイツで多くのメーカーによって生産された大ベストセラーだった。
ルンプラー以外にも、アルバトロス、ゴータ、ハルバーシュタット、LVG、DFWなど、数多くのメーカーで作られ、多くのバリエーションがある。

大戦最初期のころに偵察機として大活躍したが、戦闘機の発達によって1915年には戦線から退いた。
日本軍が中国・青島戦に投入したファルマン機を悩ませたドイツ機としても有名。

Etrich Taube Germany