オイラー D1
1916年ドイツ
単発・単座戦闘・練習機。
全長:5.8m、全幅:8.1m、全備重量:600kg
エンジン:Oberursel 80HP、武装:7.9mm機関銃×1
最高速度:140km/h
初期に少数が戦闘機および練習機として製造された。
フランスのニューポール11のコピーといわれている。
天下のドイツ機も大戦初期のころは、フランスやイギリスのコピーものも多かった。
EULER D.I Germany
オイラー D1
1916年ドイツ
単発・単座戦闘・練習機。
全長:5.8m、全幅:8.1m、全備重量:600kg
エンジン:Oberursel 80HP、武装:7.9mm機関銃×1
最高速度:140km/h
初期に少数が戦闘機および練習機として製造された。
フランスのニューポール11のコピーといわれている。
天下のドイツ機も大戦初期のころは、フランスやイギリスのコピーものも多かった。
EULER D.I Germany
ジーメンス・シュケルト D1
1916年ドイツ
単発・単座戦闘機。
全長:6.00m、全幅:7.50m、全備重量:654kg
エンジン:Siemens-Halske 110HP、
最高速度:155km/h
後に革新的なエンジン形式を開発した、ジーメンス・シュケルトだが、このD1ではまだ他国のコピー段階のレベルだった。
このD1はニューポール 11のほとんどそっくりのコピー機である。
生産が遅れたためすでに旧式となっており、95機作られたが実際には殆どが練習機となったようである。
垂直尾翼やV型翼間支柱など、まさにニューポールそのものである。
SIEMENS-SCHUCKERT D.I Germany
DFW C5
1916年
単発・複座偵察機
全長:7.87m、全幅:13.27m、全備重量:1430kg
エンジン:Benz Bz IV 200HP、
最高速度:155km/h、武装:7.9mm機銃×2
スリムな機首の形状ながらエンジンのシリンダートップや排気管は大きく突き出した機体。
空力的に不利そうだが、さほど高速でないのでこれで良かったんだろうか。
この前のモデル、C.4とあわせて地味ながら、たいへん多用途に活用されたベストセラー機種。
偵察機だが、爆撃、夜間爆撃などにも活躍し、1000機以上が生産されている。
DFW C.V Germany
ローランド C2
1916年ドイツ
単発・複座偵察機。
全長:7.3m、全幅:10.3m、全備重量:1284g
エンジン:Mercedes D3 160HP、武装:7.9mm機関銃×1-2、
最高速度:165km/h
スマートなモノコックボディーと流線型の幅広の翼間支柱、三角に伸びる垂直尾翼。
流麗なシルエットをもつ美しい機体の偵察機だ。
偵察員のための後席には側方に四角い窓がついている。
操縦士は上翼の上に頭を出しているので上方視界は抜群だが、地上滑走で転覆すると致命的なので、 操縦席前の翼上には、「四つ手網」の枠のようなロールバーがついている。
そのスタイルから、「鯨」の愛称をもち、魚や鮫のようなノーズアートを描かれた機体も多い。
結構高性能だったようで、護衛戦闘機としても使われたようである。
Roland CII Germany
ユンカース E2(J2)
1916年ドイツ
単発・単座戦闘機。
全長:7.3m、全幅:11.00m、全備重量:865kg
エンジン:Mercedes D2 120HP、武装:-
最高速度:170km/h
J-1(E1)の試験飛行がとりあえず成功したので、引き続き開発された単座機。
片持ち式低翼の分厚い主翼や全体のスタイルも、この時期の機体としてはたいへん洗練されているが、いかんせん鉄板による全金属機なので重く、上昇性能が悪いというのが最大の欠点であった。
1機目の試作に続いて作られた5機では、エンジンを160HPのD3に強化し、主翼をやや大きくしたものの、かえって重量が1トン以上に増加してペイロードも減ってしまった。
試験飛行で墜落事故を起こし、パイロットが死んでしまった。
Junkers E2(J2) Germany
横廠式ホ号乙型水上機
1916年日本
単発・複座偵察・爆撃機。
全長:9.60m、全幅:21.0m、
エンジン:サルムソン 200HP、武装:不明、
最高速度:96km/h
日本で初めて設計製作された国産水上機で、また、胴体の下に爆弾を取り付けられるようにした最初の国産機でもある。
黎明期の機体であり速度は遅いが航続力は11時間半もある。
やはり海国日本の設計思想は大陸のヨーロッパと違い、最初から航続力志向があるのだろう。
海軍横須賀工廠で生産され、設計は後の中島飛行機創設者の中島海軍大尉。
横廠式ホ号乙型 Japan
陸軍制式1号
1916年日本
単発・複座偵察機。
全長:9.35m、全幅:15.1m、全備重量:1,100kg
エンジン:メルセデス・ダイムラー 100HP、武装:不明、
最高速度:108km/h
初めて日本の設計により試作された国産軍用機。
臨時軍用気球研究会の手による機体なので、「会式」となるべきところだが、それまでの「会式」が外国機の焼き直しだったのに比べ独自設計ということで、陸軍制式の第一号を誇る制式1号となった。
翼面荷重の高い革新的高速機の設計ながら、国産化したダイムラーエンジンの信頼性が追いつかず不時着事故を起こしている。
初期のアルバトロス偵察機に似た感じの機体で、列車で運べるよう主翼は折りたたみ仕様になっている。
制式1号 Japan
モスカ MB bis
1916年ロシア
単発・単座戦闘偵察機。
全長:6.1m、全幅:7.2、全備重量:487kg
エンジン:ル・ローヌ 80HP、武装:7.7mm機関銃×1、
最高速度:130km/h
イタリアの航空設計技師、フランチェスコ・モスカによる小型機。
ノーマルのMBは複座偵察機だが、それの小型版モデル。
主翼と尾翼は鉄道輸送のために完全に折りたためる仕様になっていた。
主翼の付け根は下方視界を得るために骨組みだけになっていたが、これは性能の大幅な低下を招き、後にカバーされた。
機銃は同調装置を備えておらず、古典的な弾丸反射板を装備していた。
Mosca MB bis Russia
アナトラ DS (アナサル)
1916年ロシア
単発・複座偵察機。
全長:8.1m、全幅:11.4m、全備重量:1164kg
エンジン:Salmson 150HP、武装:機関銃×2、
最高速度:144km/h
ロシアの飛行機というと、世界初の巨大4発機・シコルスキーは有名だが、単発機というとぱっと出てこない。
オリジナルを作るメーカーが少なかったためで、戦闘機などはほとんどフランスやイギリス機のライセンス生産である。
そんな中で数少ないロシア・オリジナルのアナトラDSは、1915年のアナトラDの改良版で、高速になり同調機銃を備えている。
とはいえ、この時期の偵察機としては大した性能ではなく大きな取り柄もなさそうだが、ロシアらしく丈夫さと扱いの容易さで重宝され、長く使われたらしい。
アナトラDSをアナサル(Anasal)、アナトラDをアナーデ(Anade)と称する。
意味は判りません
ANATRA DS Anasal RUSSIA
レペド 12
1916年ロシア
単発・複座偵察機。
全長:7.95m、全幅:13.15m、全備重量:1213kg
エンジン:Salmson 150HP、武装:機関銃×1、
最高速度:134km/h
単発戦闘機のノウハウで立ち遅れていたロシアで、捕獲したドイツのアルバトロスをコピーして生産に乗せたモデル。
アルバトロスのBかCを1915年のコピーした11型のエンジンを、サルムソン水冷星型エンジンに換装したものがモデル12。
なるほど、全体がアルバトロスに似ているが、エンジン周りの機首が違う。
同じエンジンのアナトラよりやや低性能のようである。
LEBED 12 RUSSIA
シコルスキー S20
1916年ロシア
単発・単座戦闘機。
全長:6.5m、全幅:8.2m、全備重量:570kg
エンジン:Gnome 100HP、武装:7.7mm機銃×1、
最高速度:190km/h
当時のロシア製戦闘機の中でも最良の機種とされる。
最初の機体は80hpエンジンで非力だったようだ。
ただしこのすぐ後に帝政ロシアの崩壊時期となり、革命直後の2機作られたS20sはエンジンを換装される。
スピードにおいてはヴィッカース以外の同時期の中でも最速の部類であったようだ。
Sikorsky S20 RUSSIA
チューリン E
1916年 スウェーデン
単発・単座偵察機。
全長:6.45m、全幅:11.4m、全備重量:787kg
エンジン:Thulin A 90HP、武装:無し
最高速度:110km/h
スウェーデン軍の要請で開発された、チューリンの偵察機。
4機がスウェーデン北部での中立監視活動に従事。
練習機としても使われたようだ。
これといった特徴のない複葉機だが、写真の機体は国籍マークもなく、会社のマークのみの試作段階のようである。
THULIN E Sweden
アルバトロス W4
1916年ドイツ
単発・単座戦闘機。
全長:8.5m、全幅:9.5m、全備重量:1070kg
エンジン:Mercedes D3 160HP、武装:7.9mm機関銃×2、
最高速度:160km/h
アルバトロスD1の水上型で、主に北海沿岸の海軍基地防御に配置された。
D1の翼面積を広げ、フロートをつけた急造のモデルだったが意外と活躍したようである。
117機が生産され、一部はエーゲ海でも任務についていた。
Albatros W4 Germany
アルバトロス D2
1916年
単発・単座戦闘機
全長:7.4m、全幅:8.5m、全備重量:888kg
エンジン:Mercedes D.IIIa 160HP、
最高速度:175km/h、武装:7.9mm機銃×2
アルバトロスは大戦中期のドイツ主力機種で、かなりの数が量産されている。
前モデルのD1で不評だった視界の悪さを上翼の位置を下げることで改善したのがD2で、この後のD3とともに英国の推進式戦闘機群を圧倒していった。
特徴的な円筒形の胴体は、量産機としては最初の木製モノコック構造である。
Albatros D.II Germany
アルバトロス・D1
1916年ドイツ
単発・単座戦闘機。
全長:7.3m、全幅:8.6m、全備重量:888kg
エンジン:Mercedes D3 160HP、武装:7.9mm機関銃×2、
最高速度:164km/h
その登場と実戦配備で連合軍を痛打した、アルバトロスDシリーズのプロトタイプ。
上翼が高い位置にあることによる視界の悪さが指摘され、急遽改良されたD2がメインとなったが、D1も並行して投入された。
D1はまだアルバトロス独特の優雅な翼端ではなく角張っている。
また、このプロトは特に全体が角張っているようである。
ALBATROS D.I Germany
デハビランド・DH2
1916年イギリス
単発・単座戦闘機。
全長:7.68m、全幅:8.61m、全備重量:654kg
エンジン:Gnome 100HP、武装:7.7mm機関銃×1、
最高速度:150km/h
ドイツのフォッカー・Eシリーズがプロペラ同調式機首機銃をもって大変な脅威となっていたため、 英国では推進式エンジンのシリーズが多く使われていた。
機首に邪魔なプロペラが無いので心おきなく機銃を撃ちまくることができるというわけである。
実際、これらの飛行性能の勝る機種が配備されてから、フォッカーの制空権はなくなったという。
現代の自動車に例えれば、キャブオーバーのトラックのような操縦席だから、視界は抜群だろう。
De Havilland DH2 Britain
RAF BE12
1916年イギリス
単発・単座戦闘・爆撃機。
全長:8.31m、全幅:11.28m、全備重量:1067kg
エンジン:R.A.F. 4a 150HP、武装:7.7mm機関銃×1、
最高速度:164km/h
RAF・BE12
大戦開戦後には完全に時代遅れであったBE2を原型として開発された機種だが、やはり戦闘機としての性能は駄作であった。
そのため軽爆撃機として使われたが、それにしても低性能であまり役に立たなかったようである。
それにしては、英国軍だけで468機生産され、さらに中東やギリシャにも配備された。
この4aエンジンはV型12気筒で左右6気筒づつの煙突のような集合排気管が特徴的。
後期モデルの12bにはイスパノスイザの200hpエンジンを装備して性能が向上したが、もっと高性能機種にエンジンを振り向けなければならかった。
RAF BE12 Britain
アルバトロス C7
1916年ドイツ
単発・複座偵察機。
全長:8.7m、全幅:12.78m、全備重量:1550kg
エンジン:Benz Bz IV 200HP、武装:7.9mm機銃×2、
最高速度:170 km/h
トラブルの多かったモデルC5の8気筒エンジンをベンツの6気筒に変更し、洗練されたモデルとなった。
1917にかけて短期の活躍だったようだ。
このモデルだけはあまりアルバトロスらしくなく、上翼の端が張り出していない。
ALBATROS C.VII Germany
アルバトロス C5
1916年ドイツ
単発・複座偵察機。
全長:8.95m、全幅:12.78m、全備重量:1385kg
エンジン:Mercedes D4 220HP、武装:7.9mm機銃×1-2、
最高速度:170 km/h
モデルC3の6気筒エンジンが8気筒にパワーアップし、機体もより流線型に洗練されて400機程度量産された。
ただし、エンジントラブルが多かったようで、必ずしも成功作というわけでもなかったようである。
C3と比べるとこれ以降のモデルでは、尾翼の昇降舵が左右通しのタイプに変更されている。
ALBATROS C.V Germany
アルバトロス C3
1916年ドイツ
単発・複座偵察機。
全長:8m、全幅:11.69m、全備重量:1353kg
エンジン:Mercedes D3 160HP、武装:7.9mm機銃×1-2、
最高速度:140 km/h
アルバトロスB3から発展した実戦モデルで、偵察および100kg程度の爆弾搭載もできた。
C1に比べ機体が小ぶりになり、操縦性・運動性が向上している。
このモデル以降のCシリーズは戦闘機のDシリーズに似たスマートなデザインになってきている。
ALBATROS C.III Germany
DFW C5
1916年ドイツ
単発・複座偵察機。
全長:7.87m、全幅:13.27m、全備重量:1430kg
エンジン:Benz Bz IV 200HP、武装:7.9mm機関銃×2、爆弾100kg 最高速度:155km/h
アルバトロスのCシリーズと並び、偵察・着弾観測、軽爆撃までこなす多目的機として活躍。
バランスのとれた使い勝手のよい機種として広く使われ評価も高かった。
生産数も多く、大戦中を通して1000機以上が造られた。
DFW C.V Germany
フォッカー・D5
1916年ドイツ
単発・単座戦闘機。
全長:6.05m、全幅:8.75m、全備重量:566kg
エンジン:Oberursel U I 100HP、武装:7.9mm機関銃×2、
最高速度:170km/h
フォッカー、空冷エンジンシリーズの軽快な複葉機。
上翼に後退角をもつデザインで、カウリングから尾翼にかけてのラインはフォッカーらしいものである。
200機以上生産されたが、同時期のアルバトロスが優れていたので、これは主にトレーナー用として使われることが多かったようである。
Fokker D.V Germany
フォッカー・D4
1916年ドイツ
単発・単座戦闘機。
全長:6.30m、全幅:9.70m、全備重量:840kg
エンジン:Mercedes DIII 160HP、武装:7.9mm機関銃×2、
最高速度:160km/h
このD4はD1からの発展型で、水冷エンジンのシリーズ。
メルセデスの強化エンジンでパワーアップされている。
とはいえ、どのような問題があったのか、性能は期待ほどではなく、生産も40機程度にとどまっている。
Fokker D.IV Germany
フォッカー・D2
1916年ドイツ
単発・単座戦闘機。
全長:6.29m、全幅:9.04m、全備重量:708kg
エンジン:Oberursel U.I 110HP、武装:7.9mm機関銃×2、
最高速度:150km/h
D1と違い、オーベルウーゼル・空冷ロータリーエンジンを搭載してフォッカーらしいシルエットになっている。
フォッカー・アインデッカーと各所に共通の設計が見られ、E3あたりをそのまま複葉にしたようなモデル。
このころのアルバトロスなどに比べると性能も低くマイナーなモデルだが、180機前後作られている。
Fokker D.II Germany