Phonix D1

Phonix D1

Phonix D1

フェニックス D1

1917年オーストロ・ハンガリー帝国
単発・単座戦闘機
全長:6.75m、全幅:9.8m、全備重量:951kg
エンジン:Hiero 200HP、
最高速度:180km/h、武装:8mm機銃×2

「棺桶」とまで言われて不評だった、ハンザ・ブランデンブルグD1の下請けをしていたフェニックス社が開発した改良機種。

主翼、エンジン、ラジエーターなどを改良して、もちろん主翼の「クモ」支柱もやめている。
合板の胴体はほぼ同じような作りで、頑丈な高速機だったようである。

ただし、見かけのとおり、機敏な運動性はあまりなかったようだ。

Phonix D.I Austro-Hungarian Empire

Aviatik D2

Aviatik D2

Aviatik D2

アヴィアティックD2

1917年 オーストロ・ハンガリー帝国
単発・単座戦闘機。
全長:6.98m、全幅:7.50m、全備重量:810kg
エンジン:Hiero 200HP、武装:8mm機関銃×2、
最高速度:210km/h

試作機ではD1の胴体を使用して造られたD2は、写真では判りにくいが支柱が上翼だけに付いていて、下翼は短い片持ちのタイプ。
翼間支柱は無く、ちょうど、パラソル翼の機体に下翼をおまけに付けたようなかたちになっている。
プロペラは4枚ブレード。

1918から量産される予定だったが、フォッカーD7のライセンス生産が決まったため、量産計画は無くなったようだ。

Aviatik D.II Austro-Hungarian Empire

Aviatik D1

Aviatik D1

Aviatik D1

アヴィアティック D1

1917年オーストロ・ハンガリー帝国
単発・単座戦闘機
全長:8.0m、全幅:9.65m、全備重量:852kg
エンジン:Austro-Daimler 200HP、
最高速度:185km/h、武装:8mm機銃×2

ブランデンブルグD1の後釜に据えられたオーストロ・ハンガリー帝国の量産機。
設計者Julius von Bergの名をとって、ベルグD1とも称される。

機体の空力設計は優れていて軽快で運動性が高く視界も良いようであったが、エンジンが過熱しやすい点や機体構造に欠点があり、パイロットには不評だったようだ。
これらの欠点や機体構造の弱点を改良したD2は配備される前に終戦を迎えてしまった。

アルバトロスなどと同じく、合板のボディがスマートである。

ドイツ系機体に多用された、ローゼンジ・カモフラージュ。

Aviatik D.I Austro-Hungarian Empire

丙式二型

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丙式二型

1918年フランス・日本
単発・複座戦闘機。
全長:7.30m、全幅:10.41m、全備重量:1280kg
エンジン:イスパノスイザ 300HP、武装:7.7mm機銃×3、
最高速度:230km/h

フランスのスパッド20を日本陸軍で試用したもの。

第一次大戦で得られたエッセンスを集約した革新的な高速・重戦闘機。
強力なイスパノ水冷V8エンジンを使用。

1919年から日本陸軍が100機購入したスパッド13C1(丙式1型)と比べると支柱がI型シングルとなり、上翼が後退角ぎみになっているようでたいへんスマートになっている。

丙式二型 Spad Japan

甲式三型

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甲式三型

1917年フランス・日本
単発・単座戦闘機。
全長:5.67m、全幅:8.22m、全備重量:630kg
エンジン:ル・ローン 120HP、武装:7.7mm機銃×2、
最高速度:163km/h

フランスのニューポール24を日本陸軍で導入したもの。
最終的に308機が納入された。

本国ではこれよりスパッド13の方が好まれたようである。

甲式三型 Nieuport Japan

De Havilland SE5a (USA)

De Havilland SE5a USA

De Havilland SE5a USA

デ・ハビランド SE5a

1918年アメリカ
単発・単座戦闘機。
全長:6.41m、全幅:8.15m、全備重量:956kg
エンジン:イスパノスイザ 200HP、武装:7.7mm機関銃×2、
最高速度:205km/h

これはもちろん英国の主力高性能戦闘機だが、アメリカ陸軍でも採用されている。
WWⅠでも最強の機体のひとつであり、高速で、上昇力、急降下ともに優れていた。

スパッドとともに米陸軍の主力のひとつでもある。

De Havilland SE5a USA

Paccard le perrel C11

Paccard le perrel C11

Paccard le perrel C11

パッカード・ルペール C11

1918年アメリカ
単発・複座戦闘機。
全長:7.74m、全幅:11.85m、全備重量:1700kg
エンジン:リバチー 400HP、武装:7.7mm機関銃×4、
最高速度:214km/h

大戦末期に出現した高性能複座重戦闘機。

V型12気筒400馬力の強力なエンジンを搭載し、1920年に世界高度記録を樹立。

パッカードとはいえ、設計はフランス人でダブルネームとなっている。

Paccard le perrel C11 USA

Boeing MB3A

Boeing MB3A

Boeing MB3A

ボーイング MB3A

1921年アメリカ
単発・単座戦闘機。
全長:6.10m、全幅:7.92m、全備重量:930kg
エンジン:ライト・イスパノ 300HP、武装:7.7mm機関銃×2、
最高速度:225km/h

強力なイスパノV8エンジンを搭載した高速機。
本当はトーマス・モースの機体だが、MB-2とMB-3はボーイングでも生産されている。

原型は大戦末期の1919に出来ているが、実際に配備されたのは終戦後となった。

Boeing MB3A USA

Orenco Scout

Orenco Scout

Orenco Scout

オレンコ・スカウト

1918年アメリカ
単発・単座戦闘機。
全長:5.70m、全幅:7.92m、全備重量:507kg
エンジン:ル・ローン 80HP、武装:7.7mm機関銃×1、
最高速度:157km/h

ル・ローン回転星型9気筒で、ソッピース・パップと良く似た機体。
大きなカウリング前面には冷却のためか、12個の丸い穴が並んでいる。

Orenco Scout USA

Curtiss 18T

Curtiss 18T

Curtiss 18T

カーチス 18T

1919年アメリカ
単発・単座戦闘機。
全長:7.15m、全幅:9.72m、全備重量:1315kg
エンジン:カーチス 400HP、
最高速度:262km/h

大戦最末期に試作され、戦いには間に合わなかったが終戦直後には、スピードレーサーとして活躍した、当時最速の機体。

400馬力のV型12気筒エンジンを搭載している。
強力なエンジンをスリムなカウリングに収めているのが速さのポイントかもしれないが、3葉はスピードには不利なように思うのだが。

Curtiss 18T USA

Curtiss S-3

Curtiss S-3

Curtiss S-3

カーチス S3

1917年アメリカ
単発・単座戦闘機。
全幅:6.09m、エンジン:カーチス 100HP、
武装:7.7mm機関銃×2、

アメリカで設計された最初の単座戦闘機、カーチスSシリーズ3葉機。

水冷V8エンジンを搭載、まだ無骨なスタイルのモデルではある。
翼支柱が独特の板状になっている。

Curtiss S-3 USA

Tomas Morse S4E

Tomas Morse S4E

Tomas Morse S4E

トーマス・モース S4E

1917年アメリカ
単発・単座戦闘機。
全長:5.88m、全幅:6.71m、全備重量:680kg
エンジン:ル・ローン 80HP、武装:7.7mm機関銃×2、
最高速度:169km/h

モデル・S4Cを小型にしたタイプ。

ソッピース・パップと同じエンジンを使っているようだ。
上翼がテーパーしているように見える。

Tomas Morse S4E USA

Tomas Morse S4C

Tomas Morse S4C

Tomas Morse S4C

トーマス・モース S4C

1917年アメリカ
単発・単座戦闘機。
全長:6.03m、全幅:8.07m、全備重量:614kg
エンジン:ノーム 100HP、武装:7.7mm機関銃×1、
最高速度:161km/h

第一次大戦中にアメリカで設計・製作された代表的戦闘機。

ソッピース・キャメルによく似ている。
エンジンも同じ回転星型9気筒を使用している。

Tomas Morse S4C USA

Caproni Ca.20

Caproni Ca.20

Caproni Ca.20

カプローニ Ca20

1914年イタリア
単発・単座戦闘機
全長:7.92m、全幅:8.36m、重量:350kg
エンジン:?、武装:7.7mm機関銃×1、
最高速度:166km/h

第二次大戦でジェット機を作ったカプローニは意外と古く、ライト兄弟の7年後には飛行機を生産していた。

第一次大戦でのカプローニは爆撃機で有名だが、偵察機として作られたCa18の派生モデルであるこのCa20は、1914年でも前半の第一次大戦勃発前に作られた世界初の戦闘機と考えられている。

単葉の主翼を支えるポストの上に機関銃をセットしてプロペラ回転面を避け、史上初の前方固定武装付きとなっている。
エアインテイク付の巨大なプロペラスピナーが印象的。

1機だけの試作機だが、何とその現物が今もシアトルの航空博物館に現存している。

Caproni Ca.20 Italy

Boulton-Paul Bobolink

Boulton-Paul Bobolink

Boulton-Paul Bobolink

ボールトン&ポール・ボボリンク

1918年 イギリス
単発・単座戦闘機。
全長:6.10m、全幅:8.84m、全備重量:904kg
エンジン:ベントレーBR2 230HP、武装:7.7mm機関銃×2、
最高速度:201km/h

第二次大戦では動力銃座搭載の駄作戦闘機で有名な、ボールトン&ポール社の最初の戦闘機。

外見で見るかぎり、常識的な設計の機体のようだが、緊急時に燃料タンクを投棄できるアイデアが搭載されていたらしい。
当社はソッピースやRAFの機体生産を請け負っており、この機体の性能や評価は不明。

戦争終結の年でもあるためか、試作1機しか作られなかったようだ。

ちなみに「ボボリンク」とは、ムクドリに近い種類の鳥の名前。

Boulton-Paul Bobolink Britain

Sage No.2

Sage No.2

Sage No.2

セージ No.2

1916年イギリス
単発・複座戦闘機。
全長:6.4m、全幅:10.1m、全備重量:701kg
エンジン:100hp Gnome 、武装:7.7mm機銃×1
最高速度:180km/h

独特なデザインの小型複座機で、操縦者とオブザーバーは流線型に囲われたキャビン内に収まるようにつくられている。

キャビンの天井は上翼だが、上面は開放されていて、銃手は立ち上がってこの屋根の上から射撃するらしい。
ちょうどプロペラ回転面を避けられる位置になっているようである。

なかなかユニークではあるが、試作1機のみ。

Sage No.2 Britain

Supermarine N1b Baby

Supermarine N1b Baby

Supermarine N1b Baby

スーパーマリン N1b ベビー

1918年イギリス
単発・単座戦闘機。
全長:7.9m、全幅:9.15m、全備重量:1055kg
エンジン:150hp Hispano-Suiza、武装:-
最高速度:188km/h

ペンバートン・ビリングによるスーパーマリン社は、第一次大戦中、各種の飛行艇や水上機を手がけているが、ほとんど試作の域のものが多かったようである。

「ベビー」の愛称のこのモデルは、イタリア機を思わせる小型の小粋な感じの木製ボディーの戦闘飛行艇だが、実際には採用されなかった。

艦載仕様らしく、主翼はそのまま後方に折りたまるようになっている。
水平尾翼は水面の飛沫を考慮して、垂直尾翼の上にT字型に配置されている。

Supermarine Baby Britain

Armstrong-Whitworth Armadillo

Armstrong-Whitworth Armadillo

Armstrong-Whitworth Armadillo

アームストロング・ウィットワース アルマジロ

1918年
単発・単座戦闘機
全長:6.1m、全幅:8.38m、全備重量:861kg
エンジン:B.R.2 220HP、
最高速度:224km/h、武装:7.7mm機銃×2

特異な形のカウリングが特徴的な機体。
ヴィッカース機銃もカウリングの中に組み込んである。

また、上翼がボディに直結して作られているので操縦者の上方視界は良いだろう。

スポーティーなデザインだが、実際、戦争後はスポーツ機としても使われたようである。

Armstrong-Whitworth Armadillo Britain

Armstrong-Whitworth FK10

Armstrong-Whitworth FK10

Armstrong-Whitworth FK10

アームストロング・ウィットワース FK10

1916年
単発・複座戦闘・爆撃機
全長:6.78m、全幅:8.48m、全備重量:916kg
エンジン:Clerget 9B 130HP、
最高速度:153km/h、武装:7.7mm機銃×2

このころ、英独で多葉機が数多く試作されたが、その中でも特異な4葉英国機。

設計に欠陥をかかえていたらしく、王室海軍により50機発注されたが実際には8機しか造られなかった。
4葉機は「クワドラプレーン」といい、意外と多く存在するが、成功作は殆どなかったようである。
(当たり前のような気もしないではないが・・・)

その中では、この機体はすっきりとまとまったデザインである。

Armstrong-Whitworth FK10 Britain

Austin AFT3 Osprey

Austin AFT3 Osprey

Austin AFT3 Osprey

オースチン オスプレイ

1918年 イギリス
単発・単座戦闘機。
全長:5.36m、全幅:7.01m、全備重量:856kg
エンジン:Bentley B.R.2 230HP、武装:7.7mm機銃×3
最高速度:190km/h

1818年という、三葉機がすでに旧式になりつつある時期に試作されたモデル。
同時期の競合機種、ソッピース・スナイプが優秀だったため採用されなかった。
結果的に1機限りしか作られなかったようである。

エンジンは強力なようだがさほど性能は発揮できなかったらしい。
機銃が3丁ということだが、どのように配置されていたのだろうか?

Austin AFT3 Osprey Britain

Austin-Ball A.F.B.1

Austin-Ball A.F.B.1

Austin-Ball A.F.B.1

オースチン-ボール A.F.B.1

1916年イギリス
単発・単座戦闘機。
全長:6.55m、全幅:9.14m、全備重量:942kg
エンジン:Hispano-Suiza 200HP、武装:7.7mm機関銃×2、
最高速度:222km/h

オースチンモータースと英国のエースパイロット「アルバート・ボール」共同開発の戦闘機。

強力な8気筒イスパノエンジンを搭載し、高速重戦闘機として性能は悪くなかったようだが、 すでにキャメルとSE5aが主力配備されはじめていたため採用されなかった。

このころの機体としては珍しく、プロペラシャフトを通して発射する軸内機銃を搭載している。

Austin-Ball A.F.B.1 Britain

Sopwith L.R.T.Tr.

Sopwith L.R.T.Tr.

Sopwith L.R.T.Tr.

ソッピース L.R.T.Tr.

1916年 イギリス
単発・3座戦闘機。
全長:10.74m、全幅:16.08m、
エンジン:ロールスロイス Eagle1 200HP
武装:7.7mm機関銃×2、
最高速度:?

たいへん大型の単発三葉機。

通常の乗員席は前後の複座だが、上翼のところにある流線型のナセルには別途機銃手が搭乗するようになっている。

プロペラの回転面を気にせずに全方位に撃てるという趣旨なのだろうが、写真でみると地上4-5mありそうな、こんな高い無防備なところに独りで乗るのはイヤだろうと思う。
地上走行中に前方転覆すると天辺の機銃手は命取りだろうから、前方補助輪が装備されたのだろう。

護衛戦闘機および飛行船攻撃用戦闘機として企画されたが、当然のごとく性能は思い通りには振るわなかったようで、プロトタイプ1機で終わっている。

LRTTrは、「Land Rolls Tractor Triplane」の略。

Sopwith L.R.T.Tr. Britain

Sopwith Snapper

Sopwith Snapper

Sopwith Snapper

ソッピース・スナッパー

1919年イギリス
単発・単座戦闘機。
全長:6.27m、全幅:8.53m、全備重量:993kg
エンジン:A.B.C Dragonfly I 320HP、武装:7.7mm機関銃×2、
最高速度:225km/h

大戦末期の、最後のソッピース・シリーズ。

3機のプロトタイプに終わったがブルドッグなどと非常によく似ている。
やはり固定式大出力のエンジンを搭載している。

Sopwith Snapper

Sopwith Snark

Sopwith Snark

Sopwith Snark

ソッピース・スナーク

1918年イギリス
単発・単座戦闘機。
全長:6.25m、全幅:8.08m、全備重量:1036kg
エンジン:A.B.C. Dragonfly I 320HP、武装:7.7mm機銃×6、
最高速度:209km/h

大戦末期に試作された三葉のプロトタイプ重戦闘機。
木製モノコック構造の機体で、たいへんな重武装である。

エンジンもたいへん強力で、写真でみるとどうやら固定星型エンジンである。
さすがにこんなハイパワーな大型エンジンになるとロータリータイプには無理があるのだろう。

実際にはエンジン、機体とも問題・トラブルが多かったらしく、試作3機のみとなっている。

Sopwith Snark Britain