龍泉洞

(りゅうせんどう)
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岩手県下閉伊都岩泉町
(全長3,590m 観光部分700m) WEB
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2002/8月、ついに憧れの龍泉洞に行ってきました。
義父母と子供たちも連れての観光旅行ですが、とりあえず憧れの地底湖を覗くことができました。
昔、「洞穴学ことはじめ」という本で感動し憧れて以来、ようやくやっと見られたので感動的。
洞窟自体は思っていたよりも狭く細長い鍾乳洞でした。
激しく流出する水流沿いに入って行く通路は、言うなれば地底の渓谷歩き。
そして有名な地底湖は巨大な井戸のような深い竪穴で、ちょっと身のすくむというかお尻のムズムズする景観。
それにしても思ったよりも細く狭い水中縦穴をダイビングして、果てしない暗黒のサイフォンの向こうに続く地底湖を探検した最初の人には本当に頭が下がります。
帰路のルートに設定されている「三原山」の峠越えはかなりの高低差を乗り越え、この洞窟が立体的にも大きなものであることを実感させられます。

観光洞を整備・開発するのも大変なことだと思いますが、コンクリートで固めた通路に立派なリムストーンが半分埋まって踏み歩いていたのはちょっと心が痛みました。
また、断層面に沿ってのせっかくの地底水流ですから、現状のように水流を板で塞いでしまわずに、何とか桟道や木道のような通路に作れたら凄い迫力だろうと思いましたが、人が落ちて流されたりしたら大変だから無理でしょうね。
有名な地底湖ライトアップは、どうもやっていなかったような感じでした。
水中ライトは点いてはいましたが、縦穴の中の方まで見えるほどではなかったので・・・
でもあれで普通だったのだろうか?謎です。
ちなみにコウモリはようやく1匹だけ見ました。

入り口前に地下水の水のみ場があり、生の「龍泉洞の水」が飲めます。
たいへんまろやかなおいしい水です。

観光鍾乳洞の中でも「日本3大鍾乳洞」といわれるこの洞窟は、華麗な鍾乳石のホールなどはあまり見られないが、水流の織りなす地形と豪快な表情が見どころといえるでしょう。

2004 by 猫仙人


 

縦に走る断層面のような割れ目にそって鍾乳洞が形成されている。
縦に走る断層面のような割れ目にそって鍾乳洞が形成されている。
通路は地下水流を暗渠にして作ったようなかたちで、地底の渓谷に沿って続く。

水流はかなりの勢いで流れ、水音が洞内に響く。
水流はかなりの勢いで流れ、水音が洞内に響く。
所々に小滝が現れる。

第一、第二、第三、と3つの地底湖ホールが連続する。 これは第三地底湖で水深98m。
第一、第二、第三、と3つの地底湖ホールが連続する。
これは第三地底湖で水深98m。
その先に非公開の第四、第五、第六、と水中サイフォンで連続する水中ホールが存在するという恐ろしい話。

帰路の「三原山」上から見下ろす第一地底湖。
帰路の「三原山」上から見下ろす第一地底湖。
はるか下に逆「く」の字型にあるのが、第一地底湖ホールの通路の屋根。
つまりこれは、巨大な竪穴を見下ろしているのである。

峠を越えると今度は急階段をぐんぐん下って行く。 何でこのような立体形状ができたのだろうか。
峠を越えると今度は急階段をぐんぐん下って行く。
何でこのような立体形状ができたのだろうか。

峠を下りきると、行きに入ってきた通路の途中に出る。 帰路は行きの道を引き返すことになる。
峠を下りきると、行きに入ってきた通路の途中に出る。
帰路は行きの道を引き返すことになる。

洞口から流れ出す水は清澄な流れとなって川へ注ぐ。
洞口から流れ出す水は清澄な流れとなって川へ注ぐ。
同時に膨大な冷気の塊が流れ出していて、沢筋の1-1.5m上までの層をなしているのがよく判る。
流れ出しの水量が意外と少ない。
地中の川へ流れ込んでしまう分があるからである。

洞口から出ないで地下水流となった地底渓谷は、この川の下を直角に横切って、対岸にある「龍泉新洞」につながっているそうである。
洞口から出ないで地下水流となった地底渓谷は、この川の下を直角に横切って、対岸にある「龍泉新洞」につながっているそうである。
何とも不思議な話である。

ryusen


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