マイコミ平で有名なのは、ドリーネ内の特殊な寒冷気候に生息する亜高山植物だが、その他の部分では高原と里山の両面を備えた植生となっている。
アキギリ(シソ科 :Salvia glabrescens)
日本産のサルビアの一種です。
今回、糸魚川のエコツアーで標高700mくらいの森のなかに沢山咲いていましたが、どうも北陸とか日本海側に多いようです。
仲間の園芸種のメドーセージなどよりも、色が赤紫っぽく、毛っぽい花です。
ジャコウソウ(シソ科 :Chelonopsis moschata )
この季節、シソ科の花があちこちにあります。
この花は、セージ類などと比べて、むしろ筒型の花です。
けっこう背の高い茂みをつくっていて、草というよりアジサイのような低木の雰囲気です。
似た同類に「タニジャコウソウ」というのがありますが、この写真は花の付き方からして「ジャコウソウ」でしょう。
オタカラコウ(キク科:Ligularia fischerii)
湿地的なところに生える、よく目立つキク科らしい花ですが、葉だけみるとフキの類かと思う形です。
実際、ツワブキはわりあい近い種類で、花序は全然違いますが個々の花はちょっと似ています。
兄弟関係の花には、同属の「メタカラコウ」がありますが、個々の花の咲き方が違うのと、花が散りかけていたり咲いていない時期でも、葉の形が違うので判別できます。
湿地を好む花ですが、日当たりは良い方が好きなようで、林の中より林道脇などに多く生えています。
サラシナショウマ(キンポウゲ科:Cimicifuga simplex)
真っ白い巨大なネコジャラシのようです。
ちょっと人工的な感じさえする純白で、つぼみの状態では、「ヨウシュヤマゴボウ」などにちょっと似てなくもないです。
ふわふわの花は、日があたっていると、遠くの山腹でもあちこち咲いているのがよく目立ちます。
テンニンソウ(シソ科:Leucosceptrum japonicum)
直立した花序はつぼみの固い段階では棍棒状で、下からばらばら開花してゆくようです。
林の中のやや開けた、湿った土のところに生えていて、ところによってはかなり群生しています。
日本固有種のようです。