飛騨大鍾乳洞

(ひだだいしょうにゅうどう)
——————————————————————————–
岐阜県大野郡
 (全長1800m 観光部分800m) WEB
——————————————————————————–

8月のはじめに、入浴剤騒ぎで話題の(?)白骨温泉に観光旅行に行ってきました。

目的のメインのひとつが、「飛騨大鍾乳洞」です!(ずいぶん離れてますが)
期待したスケール感はそこそこでしたが、2次生成物の豊富さは予想以上でした。
ヘリクタイトなんかはなかなかのものだと思います。
小さな空間にたいへん多くのつらら石が高密度にあったりして、水分も多く、いかにも現在盛んに成長中といった感じが窺えます。
明らかに別々の鍾乳洞と思える前半部と後半部の性格の違いも勉強になりますね。

全般にここの鍾乳洞は観光整備がたいへん行き渡っています。
遊歩道は完璧ですし、照明のケーブルなども巧みに隠されています。
発見が新しく、発見後すぐに観光整備にかかったためか、生成物が豊富な割には無粋な金網や檻が少なく、その点も好感がもてました。

すぐ近くの高い崖の上に有る両面窟は勝手に入山できないようで、時間も余裕がなかったので見られなかったのが残念ですがどんなところなんでしょう。
岩壁の途中にあるようなので入り口の環境は迫力がありそうです。

さて、ここの鍾乳洞について語ると有名な「大橋コレクション」を外せないという感じですが (^^;;、感想は、「はいはい、よーく判りましたっ」という感じでしょうか。
鍾乳洞の回遊コースを終わってだめ押しで現れる宝飾館のさらに最終フロアの入り口に、「お疲れ様でした。ここでほんとうに終わりです。最後までごゆっくりご覧ください。」みたいなことが書いてありましたが、まるで宮沢賢治の「注文の多い料理店」みたいで思わず笑ってしまいました。

2004 by 猫仙人


 ここが入り口だが、鍾乳洞に入るには長い回廊を渡って「大橋コレクション館」を見なければ行けないようになっている。
ここが入り口だが、鍾乳洞に入るには長い回廊を渡って「大橋コレクション館」を見なければ行けないようになっている。
入り口には開発者の大橋夫妻の胸像が。
入り口脇の石灰岩にはフズリナの化石が見られる。

内部の通路の整備は実に完璧である。 照明の電源ケーブルなども巧みに隠されている。
内部の通路の整備は実に完璧である。
照明の電源ケーブルなども巧みに隠されている。

鍾乳洞は中規模の2洞を連結して周回するようになっており、途中には脱出口も設けられている。
鍾乳洞は中規模の2洞を連結して周回するようになっており、途中には脱出口も設けられている。

二次生成物の種類が多く保存もよい。 つらら石、ストロー、ヘリクタイトが豊富。
二次生成物の種類が多く保存もよい。
つらら石、ストロー、ヘリクタイトが豊富。


ちなみに、白骨温泉に行く鍾乳洞好きの方は、奇勝「隧通し」と「竜神の滝」は必見です。
巨大な岩壁を渓谷の流れが洞窟で貫通しているところなんて日本中でも珍しいでしょう。
まして、そんな場所の真上に温泉街の中心交差点が乗っかっているなんて、びっくりしました。

「竜神の滝」は滝というしろものではありませんが、石灰岩の岩盤から排水されていて、明らかに洞口から吐き出されている光景は面白いです。
排出口を見に行こうと少し上りましたが、足場が悪くて断念。

白骨温泉「隧通し」。 渓谷の水流が岩壁を貫通している様子はまさに「奇勝」。
白骨温泉「隧通し」。
渓谷の水流が岩壁を貫通している様子はまさに「奇勝」。

白骨温泉「竜神の滝」。 「滝」というしろものでもないが、洞穴から流出しているので一見の価値が。
白骨温泉「竜神の滝」。
「滝」というしろものでもないが、洞穴から流出しているので一見の価値が。


飛騨大鍾乳洞近くにある銚子の滝。 高さ約25mで林道から滝壷まで行ける。
飛騨大鍾乳洞近くにある銚子の滝。
約25mで林道から滝壷まで行ける。

平湯温泉にある有名な平湯大滝。 64mのほぼ垂直な豪快な滝。 ただし、入り口が観光地として開発されているので有料。
平湯温泉にある有名な平湯大滝。
64mのほぼ垂直な豪快な滝。
ただし、入り口が観光地として開発されているので有料です。


大きな地図で見る