(ふじどう)
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群馬県上野村 (全長2200m 観光部分700m) WEB
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不二洞は、昔日航ジャンボの墜落の時に全国に名を知られた群馬県・上野村にあります。
洞窟の発見は古く、1200年前から知られていたということになっています。
今から400年前に、藤原山吉祥寺の僧侶が始めて最奥部まで足を踏み入れたということです。
修行の場として使われ、江戸時代に村で疫病が流行したときに悦巌上人が疫病退散のため洞内にて入滅されたとのこと。
後年の探検によって洞内最奥・最深部で入定した上人の遺骨が発見されました。
最奥部は「空穴」と飛ばれる直径12m、深さ35mほどの竪穴となっていて、現在はその最底部に人工に掘ったトンネルでアプローチするようになっています。
この長い急坂のトンネルにはちょっと驚かされます。
そして、竪穴を螺旋階段で登ってゆくというユニークな方式をとっています。
つまり、昔の本来のルートの逆を行く、最奥部から入り口へという順路に設定されているのです。
関東最大という謳い文句の真偽のほどは分かりませんが、竪穴と横穴が組み合わさった迷路状の洞内はそれなりのスケール感のあるもので一見に値します。
残念なのは、洞内の鍾乳石が綺麗でないこと。
成長がすでに止まった古い鍾乳洞のせいか、岩がすべて赤茶っぽくコケも多くて何となく土っぽい洞内です。
洞内にはセンサーで人を感じると自動で始まる解説アナウンスが設備されていて、一人でいると逆に不気味な感じ。
高低差の大きさとアプローチの狭さ、内部の複雑さで、観光開発はさぞかしたいへんだったろうと思われます。
アプローチが急なのと螺旋階段など高低差が大きいので、お年寄りにはお勧めできません。
2005 by 猫仙人
駐車場・受付から急坂を少し登ってゆくとトンネルの入り口がある
入り口の鉄扉を開けると長ーいトンネルにびっくり。
しかもずっと急な上り坂になっているのだ。
一段上がったあたりにある、悦巌上人入滅の場所。
実際に人骨が発見されたところである。
洞内の鍾乳石はあまり綺麗ではない。
照明設備や洞内解説システムの配管も雑然とした印象。
洞内はかなり迷路状。
天井などにも昔の出水口と思われる穴や複雑な侵食地形が随所に見られる。
生成停止が古いようで美しさはないが、石筍や石柱の大きなものもけっこう多い。
出口近くの天井の高いところには開口部が見えるところがいくつかある。
これが終点の出口。すなわち、本来の入り口。
振り返ってルートを思い起こせば、この洞窟はひたすら奥下へ地下深くへ向かって入っていく構造なのが分かる。
出口は急な断崖の中腹にある。
観光整備する前はアプローチもかなり険しいところだったと思われる。
現在、不二洞は「川和自然公園」の一角とされており、すぐ前の巨大吊橋「天空回廊・上野スカイブリッジ」がペアの観光資源となっている。
渓谷にかかるすごく高い吊橋だが、車の通れない人道橋で、両岸に村もなく、何のために作ったか謎?