山の本 -白山書房-
創刊号:1992年5月号。
ビジュアル全盛、オートキャンプ全盛の中で創刊された、モノクロで殆ど文字だけでできた「山歩きの読本」。
紀行、エッセイ、座談、紀行ガイドで構成され、山と山歩きの話題だけに絞られた潔さで、定着した読者層が多そうである。
巻末の執筆者紹介では、有名人も無名の人も常連も同列に扱われ、いかにも読者がそのまま参加して作られる本という感じで、 山と文章に関する、開かれた同人誌といった趣である。
「新ハイキング」にも似ているが、もっと幅広い内容にして総合的に開かれた味のある本だ。
ネット全盛になってから「ヤマレコ」をはじめ、山行記録のWEB媒体はたいへん多く存在するが、今となっては紙+文字媒体でこれをやるというのは逆にとてもハードルが高いだろうと思われる。
この路線を守り続ける限り、きっといつまでも続く雑誌であろう。
30年以上も続いてきましたが、2023年春号をもって休刊。
白山書房自体が2024年8月に廃業・解散となりました。