あいん つばい どらい

第一次大戦前後の軍用機入門 ミニ知識


あいん つばい どらい
羽の枚数で決まる?

 

ドイツやオーストリアの戦闘機をいろいろ見てゆくと、航空機メーカーが違ってもやたらに同じ品番の機種が出てくる。
曰く、C1とかE3とかD5とかDr1とか・・・

生産メーカーがOEMして同一機種を作っているかと思いきや、例えばフォッカーDr1とアルバトロスDr1は全く違う飛行機である。

実はこれら、E、D、Drは主翼の枚数を表しているのだ。

Eはアインデッカー(単葉)、Dはドッペルデッカー(複葉)、Drはドライデッカー(三葉)ということである。

ただし、これは戦闘機の中での名づけ方で、それ以外の種別の航空機は目的別ネーミングがされている。
偵察機はC、水上機はW、大型爆撃機はG、試作機はV、といった具合である。
もちろん、それ以外のネーミングや例外もあるが、こう覚えておけば、知らない機種を言われてもとりあえず安心。
ナントカカントカD1、あ、あの複葉機ね。と知ったふりができる。

と安心していると実は落とし穴があって、例えばフォッカーD8、ユンカースD1、ローランドD16などはみんな単葉機なのである。

どういうつもりだ!責任者どいつだ出て来い!ドイツだ!

といってふと冷静になってみると、これらの機種は単葉ではあるけれど、初期のフォッカーE1などと違い、みな後期のモデルで、 当時最新の高翼パラソル翼や片持低翼の機体である。

このへんに秘密がありそうである。

by 猫仙人