【BD-1とは?】
by 猫仙人
「BD-1」とは、ドイツの「riese & muller」というメーカーによる(製造は台湾)、ユニークな折りたたみ自転車です。 「Birdy」とも言います(というか、本国ドイツやヨーロッパではそれが正式のようです)。 タイヤ径18インチという小径の「ミニチャリ」ですが、これがなかなか侮れない走りをするスポーツ車でもあるのです。 特徴的なのは、フロントフォークが独特のパンタグラフ式になっている点と、その折りたたみ方法。 よくある折りたたみ自転車がフレームの途中を横に折るのに対して、BD-1ではフロントのサスペンション部分と、リアサスのスイングアーム部分で縦方向に折りたたむのがミソとなっています。 これにより、フレームの狂いや強度低下を防ぐとともに折りたたみ部分の固定を簡易にでき軽量化にもつながっているようです。 ドイツらしいメカニカルさとユニークさ、折りたたんだコンパクトさ、走りの軽快さで多くのファンをもつ自転車です。 BD-1といっても何種類かあります。 基本形のBD-1、外装8段と内装3段の組み合わせで24速を搭載したBD-3、精悍なブラック仕上げのBD-1Z、女性向けのBD-1C、その他フロントギアを2枚にしたBD-1W、さらには何とチタニウムフレームのモデルまであります。 また、同製造元で別ブランドで基本仕様が同じ兄弟モデルとして、プジョー、ビアンキからも出ています。 仙人が購入した、BD-1capreoは、ギア・クランク・ディレーラー・ブレーキ回りなどをシマノの小径車専用コンポーネント「カプレオ」で組んだスポーツモデルです。 たたむとこうなる フレーム横折りアイプと比べると、ぐじゃぐじゃ丸めた感じで、見たことのない方にとってはどこがどう畳まってこうなるのか理解し難いと思います。 [ドイツ・r&m社の折りたたみ動画]を見て頂けば判りますが、変なたたみかたなのにいとも簡単にできるので、やはり考えた人は天才的だと思います。 慣れれば十数秒でたためるという驚異の素早さ! フレームはオール・アルミフレームで、重量は10.3kgです。 ロードタイプの本当のスポーツ車と比べてしまうと小さい割には重いのですが、折りたたみ式自転車としてはかなり軽い方といえます。 もちろん、16インチとかならもっと小さく軽くなりますが、高速走行性能を犠牲にしない範囲としては限界的かと。 <R&M社、ミューラー氏による、早たたみ動画 何と7.4秒でたたんでしまう!> BD-1 「カプレオ」とは? この手の小径タイヤの自転車には駆動系のパーツには普通MTBのものが使われているのですが、シマノで開発した小径車専用のコンポーネントが開発されました。 それが「Capreo」。 通常パーツのモデルと比べ、定価で3万円も高くなるのですが、何しろ激安折りたたみMTBで懲りているので (^^; どうせならいい方をということで思い切ってこちらにしました。 流石にシフトチェンジが素早く確実・正確なこと、ブレーキの効きやタッチなど素晴らしいものがあります。 また、リアのスプロケットギアに9T(9枚歯)の特製の小径のものを使っているので、フロントギアも小さめにできるメリットもあります。 造型的にも美しいパーツです。 BD-1の対抗馬は? ポタリンコ用折りたたみ自転車を選ぶにあたっては、最初からBDに決めていた訳ではなく、ダホンやプジョー、ブリジストン、パナソニックなどいろいろ候補はあったが、簡単ポタリングとはいえ走行性能がある程度ほしいということで、16インチ以下のものは却下。 フルサイズ折りたたみモデルも輪行移動の簡便性とコンパクト性の面から却下。 最終候補はBDとDAHON、PEUGEOTあたりということに。 はじめはDAHON・ヘリオスという、横折り式の20インチアルミモデルを考えていた。 しかも、こちらも「Capreo」搭載モデルもあるのだ。 重量も同クラスで、価格はこちらの方が安い。また、割引販売も多いようだ。 ただ、身の回りの自転車好きの意見を聞くと、圧倒的にBirdyを薦められた。 プジョー・パシフィック18は、BD-1と兄弟的存在の、プジョー版Birdy。 一番の違いは本革のサドルとグリップシフトを使っているところ。 r&mのBDよりもおしゃれでPOPな感覚にアレンジされている。 こちらも実売価格の相場的にはちょっぴり安めに売られている感じである。 いずれにしても、WEBやカタログでしか見ていないのでホンモノが実際どれほどの重さで、なによりも乗ってみた感じがどうなのか知りたかったのですが機会がなかったのです。 ところがいろいろ調べてみるうち、昔から有名で以前から知っていた「フレンド商会」でも置いてあることが判り、思い切って見に行ってみることにしました。 行ってみると、何とプジョー・パシフィック18の試乗車があるではないか! 早速申し出て試乗させてもらうことに。 なるほど、へたなスポーツ車顔負けによく走ることにびっくり。 へんてこなたたみ方が実はたいへん簡単なこともようやく理解できました。 しかもBD-1 Capreoの新モデル在庫も入荷したばかりとのことで、速攻予約してしまいました (^^) さて、BD-1にカプレオ・コンポーネントを搭載したこのモデルは無敵の折りたたみ自転車だが、ひとつだけ弱点というかたいへん不満な点がある。 それは、「ペダル」。 カプレオ・コンポーネントを奢ったモデルのくせに、ついているペダルが実に安物。 安売り車によくありそうなプラスチック製で、しかも折りたたみ式にさえなっていないのだ。 速攻で三ヶ嶋のプロムナードという、ワンタッチ着脱式のアルミペダルに付け替えた。 また、ついでにルイガノのミニ・バーエンドも購入。 単調なポジションのフラットハンドルもこれでバラエティーがとれる。 そして、CATEYEのサイクルメーターも取り付けた。 BDの場合、小径車輪に長ーいハンドルポストなので、コードレスタイプのものが必要。 それともちろんワイヤーロック。 BDは知っている人間であれば簡単に折りたためるので、車に放り込んで盗んで行くのなど一瞬で、なんとも訳は無い。 ダブル・ワイヤーロックで構造物に固定が必要である。 ちなみに、BDにはベルは標準装備。 スタンドはついていないが、折りたたみのことを考えると付けない方がよさそうである。 Copyright (C) Neko-Sennin 2012 |